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選挙モンスター・河村たかし、ついに“空気”を読み間違えた彼の失敗

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民主主義国家であるために、考えるべきこと

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※画像はイメージです

「あいちトリエンナーレ2019」をめぐる騒動の中では、河村市長は市民団体と称する排外主義的な団体「愛国倶楽部」とともにデモンストレーションをしたり、表現の不自由展はイチャモンをつけたにもかかわらず、「日本第一党」や「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の関わる展示には名古屋の施設を使用することを許可をします。

 ちなみに、行政が排外主義と差別に関与してはいけない理由は、それが多様性という“器”を破壊する行為であり、さらには、そういったさまざまな器が乗っかるテーブル、つまり民主主義を破壊する行為だからです

 そういった、自分たちのコミュニティーのベースは何なのかというビジョンも持っていないことが、河村市長の大問題だと思います。僕は、日本は民主主義の看板をあげてるだけで中身はまだ民主主義国家ではないと思っているんですが、今後日本が本当に民主主義国家を目指すのであれば、河村市長が選挙に強い理由も考える必要があると思います。

 その後の金メダルは、かじられた側の後藤希友選手が「チームで勝ち取って表彰式で授与されたものだから」と、と交換を望まなかったにも関わらず、醸成された空気により交換されることになり、そして河村市長は給料3か月分カットを表明した。これでまた空気が変わるのか? そろそろ空気よりも実践が注目されるようになってほしいと思います。

<TEXT/ダースレイダー 構成/bizSPA!取材班 撮影/山口康仁>

1977年パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、ラップ活動に傾倒し中退。2010年6⽉に脳梗塞で倒れ合併症で左⽬を失明するも、現在は司会や執筆と様々な活動を続けている。

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