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1日8時間勤務で休めるのは何日か。仕事における4つの素朴な疑問

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【4】「電話をとるのは新人の仕事」…これってテレハラ?

 最近テレハラという言葉を耳にします。これは年齢や肩書きで電話対応を押し付けられる状態をいうのだそうです

 新入社員世代の方は、子供の頃から自分の携帯電話があり、固定電話に出ることに慣れていません。また、普段の生活でもSNSやメールを通じたコミュニケーションがメインであり、電話で話すということが格段に減っています。そうしたことから、相手が見えず、会話のなかで瞬時に対応を求められることの多い、ましてや仕事での電話対応に恐怖や拒否感を持つ者が増えていると見られています。

 このような状況に、社会人経験の長い先輩からは「最近の新人は…」とイライラする声や厳しい指摘もあるようです。

 電話を取ることによって仕事の流れや関係先を覚えたり、ビジネス電話のマナーを身に着けるというスキル向上にも結び付きますし、やはり電話に出ることも大切な仕事の一部であるということは間違いないでしょう

上司は新人に腹を立てるだけでなく…

仕事

 ただ、上司や先輩も新人が電話を取らないこと、苦手なことに腹を立てるだけでなく、

・マナー教育
・しばらくは先輩の電話対応を学ぶ時間をとる
・取引先や、よくかかってくる相手の名前などを教える
・困ったときや失敗してしまったときの対処法をあらかじめ伝える
・何かあれば助けるからと安心させる

 こういった点を配慮することで、新入社員が苦手な電話対応も克服していくことが期待されます。

 新入社員のみなさんも、上記のような配慮、指導を受けているケースは多いのではないでしょうか。失敗を恐れず、ぜひ果敢にチャレンジしていただきたいと思います。入社から約1か月、学生時代には経験のないことの連続かと思いますが、社会人としてのスタートに少しでも参考になれば幸いです。

<TEXT/特定社会保険労務士 澤上貴子>

さわかみ社会保険労務士事務所代表。特定社会保険労務士/健康経営エキスパートアドバイザー。会社の発展を支え、従業員のモチベーションを育む労務コンサルティングを目指す。20年以上の豊富な実務経験にもとづく、的確で時には攻めの姿勢のアドバイスと、きめ細やかな対応が評価を得ている。労働諸法令に関する指導・相談・手続・講師業、その他多岐に亘る分野において、良心と強い責任感をもって展開している

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