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友達のグチをどこまで付き合うか。関西弁ロシア人の僕が思うこと

コラム

「殴りがいのないサンドバック」なってみる

 問題は相談者Aさんがいつも、同期の女性のサンドバックのような状態にあることです。愚痴を言う側はパンチする側、言われる側はサンドバックとなる側。常にこの状態となるのが健全な関係とは思えません。

 では、この関係を改善するにはどうすればいいか。

 単純に「僕はもう殴られたくないんだ、愚痴を言わないで欲しい」ということであれば、殴りがいのないサンドバックになればいいだけの話です。殴りがいのないサンドバックになるとは、Aさんの相談にある通り、「それ、ああしたらいいじゃん。こうすれば?」なんて解決策を出してしまえばいい。

 どんな愚痴を言っても共感してくれないのであれば、愚痴を言ってもストレスの発散どころか余計に溜まります。相手も、しだいにAさんに愚痴を言わなくなるでしょう。

「殴られたくない。良い関係を続けたい」

小原ブラス

 ただ、この場合、愚痴以外に話す共通の話題がないと、人間関係ごと離れていくことになります。Aさんの場合、「逆効果な気がします」と言っていることを踏まえると、同期として親密であり続けたいと考えているのでしょう。「殴られたくない。でも良い関係を続けたい」というのが要望かと思いますが、そうなると前述の通り「愚痴以外で盛り上がれる話題」が必要となります。

 ただそんな話題、そうそうないんですよね。「あのドラマ面白いね」「今日は暑いね」という美容室で会話するようなくだらない内容しか話すことはなくなります。

 人間の悪いところでもあるけど、やっぱりどんな時も1番結束を深め、盛り上がるのは共通する敵の話題とか、ネガティブな話題だったりするものです。自己啓発本とかを読んでいるいると、とにかく「ネガティブな話題を話すな」といった趣旨のことが書かれていることが多いけど、ポジティブなことしか話さない人で、面白い人なんていないのではないでしょうか? というか、ネガティブなことを言わない人なんて本当に実在するのでしょうか?

 例えばテレビドラマの話をするにしても、「あの描写は良かったけど、あのシーンはいただけない。なんであんな展開にしたんだよ」のようなネガティブな話のほうが結局は盛り上がるし、自然と会話もそうなっていく。愚痴を言うなとか、ネガティブなことを言うなというのは不可能なのです。

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