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「足で稼ぐ営業マン」ではダメ。アフターコロナで求められる人材は

学び

自分の将来をどう見据えるか

 社会のあらゆる分野でトランスフォーメーションが起きるなかで、自分の会社はどうあるべきか、自分の仕事はどうあるべきかを考えていかないといけません。

 例えば28歳の人だったら10年後の38歳の時の自分はどうあるべきか。仮の目標のようなターゲットを決めて、そのために今何をしておくべきか。まずターゲットを仮でもいいから決めて、それを今の会社、自分に当てはめて何をできるのかを考えていくべきでしょう。

 またキャリアの掛け算が重要です。例えば、「私は数字に強い経理マンです」だけではダメ。経理財務が得意だけど、実はグローバルでシンガポール地域のトップをやっていましたとか。こういうスキルが2つ以上ある人物は高く評価されます

 コロナの影響で今の時期は多少なりともみなさんも時間に余裕があると思います。こういう時にこそ、「アフターコロナに私は今後何をやっていけばいいのか」。この機を生かしてしっかりとした思考力を磨くことが大事です。

財務諸表×M&A。スキルの掛け算とは

仕事する女性

 それぞれの仕事にはセオリーがあります。

 経理は財務諸表がしっかりと読めるなど必要とされる必須のスキルがあり、そうしたものは最低限身に付けておかないといけない。「何が最低限なのか?」という疑問もあると思いますが、そういう基礎的な知識は本屋に行けば売っています。そのうえで、新たなものに対して感度を上げておくことが重要です

 例えば、ITの仕事についている人は専門外でもAIなどの新たな分野の概念ぐらいはわかっておいたほうがいい。経理の仕事も財務諸表を読めるだけでなく、M&Aに関して企業価値の算定ができますとか。セールスの仕事でもマーケティングの視点をいれた提案営業ができるとか、基本だけでなく周辺領域にスキルを広げることが必要だと思います。

<TEXT/ヘッドハンター 渡辺紀子>

ハイドリック&ストラクルズ(ナスダック上場)パートナー、日本企業の総責任者。東京大学中国語中国文学科卒業。豊田通商、縄文アソシエイツを経て現職にてヘッドハンティング業務に従事。社長や最高責任者、社外取締役、若手幹部候補、スペシャリストのスカウトで多くの実績がある。対話による信頼関係構築を重視し、毎月150人以上の候補者、経営者と面談を行い、最前線で活動

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