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「足で稼ぐ営業マン」ではダメ。アフターコロナで求められる人材は

学び

 新型コロナウイルスの影響で、デリバリーやイーコマース(EC)などDX(デジタルトランスフォーメーション)に直結する業界では、即戦力の人材が欲しいというニーズが高まっています。

 ここでいう即戦力とはウーバーイーツのデリバリーをする人ではなく、デリバリーのもっと合理的な仕組みを作れたり、あるいは出前館やウーバーイーツなどに頼らず自社でデリバリーの仕組みを作れたりする人材です。

IT エンジニア

※画像はイメージです(以下同じ)

 コロナをきっかけに、リアル店舗での売上高が減り、ECの比率が2~3倍に一気に高くなっている事例もあります。EC比率が高まることで事業を見直した結果、さまざまな問題点に気づく企業も多く、販売の仕組みを改善しようという動きも出てきています。

多くの業界で確実に需要がある人材

 さらに全体をみると、企業が市場そのものをゼロイチで見直さないといけない時期に来ています。例えばマーケティングにしても、今まで通りのやり方は通じません。顧客の考え方も変わってきており、外食産業ひとつとってみても、どうやって顧客にサービス、商品を届けていくのかという課題に直面しています。

 居酒屋に人が来ない……ではどのように事業を見直さないといけないのかという課題を克服するためには、マーケティングのプロを雇わないといけなくなります。つまり、企業が自分のビジネスをリポジショニングする必要がでてきています。

 しかも前例のない出来事が起きたわけですから、社会が今後どうなっていくのかもわからない。そこをロジカルかつクリエイティブに考えられるマーケティングの人材は確実に需要があります。また企業の生産活動に目を向ければ、「3密」を避けて人の配置を減らさないといけないが、生産効率も落とせない。

 こうした環境の下で、人と共存するロボットの需要も高まっていくでしょう。すべての企業において改革が必要だということになります。

コロナによる採用活動への影響は

採用面接

 これまでの日本社会における採用活動は、当初はSkypeなどで面談しても、最後の最後はやっぱりFace to Faceでひざを突き合わせて、というのが主流でした。

 ただ私の経験でいっても、すべての採用活動をZoomで完結した例が出てきています。今まで直接会わずに決めるなんてことは100%ありませんでした。外資系企業では先行してこういう形が進んでいると思いますが、日系企業の抵抗感もなくなり増えていくと思います。

 しかし、オンラインでの採用活動は応募者を映像と音声で評価しないといけなくなります。人物像も含めて評価することは簡単ではありません。こうした課題をクリアするために面談者の数や回数を増やす企業もでてきています。例えばZoomやTeamsなどのツールは一度に多くの人が面接に参加できます。

 そうした取り組みを通じて応募者を多面的に評価することにつながります。従来のように直接会って評価する形はなくなっても、「人間を見る」ということはいろいろなやり方がでてくるでしょう。

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