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入社初日から謝罪電話の日々。コロナ禍で不運すぎる新人たち

学び

輸入元の多くが中国で商品が入ってこない

電話をかける

 入社式が終わった後はオリエンテーションがあり、そのまま相田さんたち新入社員は指定された各部署に研修生として配属されました。

「研修は営業・在庫管理・企画など各部署で1か月ずつローテーションで実施され、その後本配属が決定されるになる予定です。僕は希望していた営業での研修が最初に来たので張り切っていました」

 高いモチベーションを持って営業研修に臨んだ相田さん。しかし実際に現場で見た姿は、想像していた光景とのギャップが激しかったみたいです。

「うちの会社で扱うインテリア雑貨の輸入元の多くが中国だったんです。今の状況では当然の如く商品が仕入れられず、先輩は電話でひたすら得意先にお詫びを入れていました。僕もお詫びの定型文を暗記させられ、あまり大きくない得意先を中心にお詫びの電話を入れ続けました」

和やかな時間もなく謝罪の電話の日々

 先輩社員は連日の謝罪でイライラしており、とても雑談をできるような雰囲気ではなかったそうです。元来“マニュアル人間”の相田さんは場を明るくするような冗談も言えず、ひたすらお詫びの連絡に徹したとのこと。

「まわりを見渡してみたら、在庫管理や企画に配属された同期も似たような状況だったみたいです。全員表情が死んでいました」

 新入社員として苦しい時間を過ごす相田さん。精神状態は大丈夫なのでしょうか。

「入社して最初の数日間はひたすら得意先にお詫びをいれて終わりました。仕事帰りに先輩社員と飲みに行ったり、新人としてイジられたりといった和やかな時間もなく、ただひたすら辛かったです。この時間がずっと続くなら、とてもやっていける気がしません」

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