片道3時間かけて商談へ。不満な若手社員に上司がまさかの裏切り
世の企業には様々な社則があり、一見すると法令違反なんじゃないか……と疑わしくなるようなものも。しかし新卒で入社した会社では、それが普通なのか異常なのかの判断も難しいですよね。
今回はそんな独自のルールに苦しむ男性会社員に聞いたエピソードをご紹介します。
都内から地方の得意先へ
大学卒業後、都内の什器(じゅうき)販売メーカーに就職した金井武史さん(仮名・26歳)。普段はどんな仕事しているのでしょうか。
「什器といってもピンと来ない方も多いかもしれませんが、分かりやすく言うとスーパーや書店で商品を陳列する棚ですね。商品が重い場合もあり、強度のしっかりした製品が必要になります。主に小売店の本部に売り込みや打合せに行くのが僕の日常業務ですね」
確かにスーパーなどの小売店に設置されている棚はかなりしっかりした作りですよね。最近は色やデザインにこだわっている店舗も少なくないとか。
「僕の会社は都内に本社があるので、どこに営業に行くとしても東京が拠点になります。都内の得意先は先輩が担当していて、僕のような若手社員は営業車を使って遠方の得意先を担当しています。お客さんと話したり仕事自体は楽しいのですが、ひとつだけどうしても納得のできないことがあるんです……」
移動時間がなぜかカウントされない
営業の仕事にやりがいを感じているという金井さん。そんな彼が納得できない会社のルールとは果たして……。
「僕は現在、茨城県や栃木県といった北関東のエリアを担当しています。栃木県は場所によっては片道3時間程かかるのですが、車での移動時間はなぜか業務時間にカウントされないんです。定時である9~18時の間に移動を含めた商談をしなさいと上司から言われるのですが、商談の時間は得意先の都合が絶対なので朝イチの時もあれば夜遅い時間の商談もあります」
得意先訪問のほとんどが遠方である金井さん。先方の都合に合わせて予定を組む際には苦労されるのでは?
「例えばお客さんの朝イチって言ったら午前9時頃を意味するので、遅くとも6時くらいには営業車で会社を出発しなければなりません。営業車を自宅に持ち帰ることは禁止されているので、5時頃には自宅を出発して電車で営業車を取りに会社へ向かいます。効率が悪いことこの上ないですよ」