ジム初心者が知っておきたい「正しい筋トレマシン」の使い方
政府の緊急事態宣言が解除され、自粛していた飲食店などでは、様々な感染防止策を取りつつ営業を再開しています。クラスター(集団感染)の発生が報告された「スポーツジム」もそのひとつ。
スポーツジムと聞くと、ズラっと並ぶ筋トレマシンをイメージする方が多いはずです。ビギナーの方ほど「ジムに来たのだから!」と意気込み、そそくさと筋トレマシンを使われているように思います。
今回は筋トレマシンの特徴を元に「正しいマシンの付き合い方」をご紹介します。
トレーニングマシンは「極正確機器」
トレーニングマシンは使う人によって動きに特徴が生まれないことから「極正確機器」といえます。本来トレーニングは重たいもの(重量)を重力とは正反対方向に引き上げることによって重力に逆らう力を利用し、筋肉に負荷をかけていくものです。
立った状態や座った状態で重たいものを真上にあげるトレーニングならば簡単ですが、筋肉の線維上前に押したり後ろに引っ張ったりしなければならない場合、重力方向を理解した上でそれに合わせて体勢を変える必要があります。
しかし、トレーニングマシンはウエイトにワイヤーが繋がっていて、利用者がより簡単な体勢でもトレーニングができるようになっています。これによりどんな人でも同じ方向にマシンを動かせ、設定した負荷を身体に対して規律的にかける事ができます。
トレーニングビギナーにとってダンベルを持って重力方向を考えながら姿勢を変える必要がなく、動きも一定にするため、一見やさしいようにも思えますが、ここに大きな落とし穴が隠れています。
ビギナーだからこそ陥る危険
では、ジムに入会したてのジムビギナーがなぜいきなりマシンを使うことが危険なのか? それはビギナーのほとんどが運動不足であったり、運動が得意ではないからです。
学生時代はスポーツをバリバリやっていたけど社会人になって、デスクワークで身体がたるみジムに入会する「元現役だったけど今は運動不足タイプ」。今まで運動が苦手だったけど年齢を重ねて筋肉や体力が低下し、体型が誤魔化せなくなったからジムに入会する「運動無縁タイプ」です。
そのような方たちは日常の運動習慣が少ないため、関節が固かったり姿勢が悪くなっていたりします。トレーニングマシンはどんなことがあっても、動きは一定のため、その動きに自分の体を合わせなければなりません。
体が固いままや悪い姿勢のまま筋トレマシンを使うと、正しいフォームがとれなくなり、本来効果を与えたい筋肉を正しく使えないだけでなく、怪我などの不調をきたしてしまうこともあるのです。