渋谷モディから人が消えた…原因は「サブカル化」?識者の見方は
「開館時のお店がどんどん消えてる」
話題を渋谷モディに戻すと、1月上旬ごろから閑散としたテナントの状況や、館内の無人ぶりを嘆く投稿がネットで相次いだ。
「開館時のお店がどんどん消えてる。今はどこにでもある携帯ショップや、古着屋ばかりになっている」
「久々に行ったら何もかもなくなって、変なお店開いたりしてて、何もないから即帰った」
「ただテーブルと椅子があって、タピオカミルクティーを飲むだけのコーナーもある」
では、なぜ急に人がいなくなっているのか?
「いま店舗に人がいない理由は単純に『低層階のテナントが抜けているから』という要因が大きいです。渋谷エリアは目的以外の店も見て歩く、ブラブラ歩きの人が多く、低層階が空き店舗では上層階まで人が回遊しません。それに加えて、公園通りではパルコが再開業したばかり。駅からパルコに歩いて行くとモディは向かいとなるため、わざわざ向かい側の歩道を歩く人が減っているのかと思われます」
昨年11月22日にリニューアルオープンした「渋谷パルコ」。当日は、平日にもかかわらず、開店前から大行列ができた。国内初となる任天堂の直営オフィシャルショプ「Nintendo TOKYO」のほか、「刀剣乱舞万屋本舗」「ポケモンセンターシブヤ」などテナントも話題になった。
すでに長期の出店を受け付けていない?
対照的に、渋谷モディの公式サイトにある「閉店ショップ」一覧を見ると、昨年12月の1か月だけで17店舗と、かなりのハイペースで入居テナントが撤退している。
「2019年4月にはモディの運営自体が丸井本体に移管、今後さらに丸井とモディの差別化は難しくなるでしょう。
モディとしてのアイデンティティがなく、業態として曖昧となっているからこそ集客に難があるのではないかと思います。この際、他店も含めてマルイに名前を統一することを検討してもいい時期にきているかもしれません」
とはいえ、百貨店業界は、どこも経営が厳しい経営状況。客数減少でここまで話題になるのはある意味、期待の裏返しといえるかもしれない。
<取材・文/シルバー井荻>