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運動不足なら「階段1段抜かし」習慣をつけるべし。効果的な方法とは?

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階段はなぜ一段抜かしが良いのか?

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 デスクワークによる股関節の運動不足を解消するために普段から階段を上る習慣をつけるのはとても良いことです。ポイントは「一段抜かし」にあります。

 先ほど説明した通り、股関節の筋肉の中でもインナーマッスルが身体のバランスや骨盤周りの姿勢保持に働きます。この筋肉を実際に動かすためには股関節を深く曲げた状態を作らなければなりません。

 もし、股関節が浅い角度で折り曲げられた場合、インナーマッスルではなく、前ももを中心として股関節についているアウターマッスルが働いてしまうため、終わった後の疲労感や習慣化した後の表面的な筋肉量の増加は感じられますが、バランスや姿勢などの肉体における基礎的な分野のカバーは難しいです。

 股関節をなるべく深く曲げて大きく使い、インナーマッスルを狙って働かせるためには一段抜かし(脚が長い人や関節が柔らかい人、一段抜かしが慣れてきた人は、さらに歩幅を広げて二段、三段抜かしにする)にこだわるべきなのです。

ジムでも盲点になる股関節

 ここまで読んでいただいてお分かりいただけた通り、股関節のインナーマッスルはとても重要な筋肉であり、日常生活では意識をしないと日々低下してしまう筋肉でもあります。しかしながら、運動不足解消や体力向上を目的として通う人が多いスポーツジムでは意外と盲点にもなっています。

 スポーツジムで下半身を鍛えるマシンは椅子に座って膝を曲げるもの(レッグカール)、膝を伸ばすもの(レッグエクステンション)、そして目の前にある鉄板を強く押して膝と股関節を一緒に動かすもの(レッグプレス)の3つが主流です。

 しかし、どのマシンも股関節のインナーマッスルへの効き目は乏しく、効果的ではありません。実際に鍛えるにはダンベルやバーベルなどを持ちながら姿勢を保持して行うフリーウエイトトレーニングと言われるものが必要で、これを行うためには機能面と安全面を考えて、トレーナーなどからの正しい指導が必要になります。マシンで手軽にできない物だからこそ、普段の日常生活動作でしっかりと補う工夫にしてもいいのではと思います。

 股関節のインナーマッスルをしっかり鍛えるためのポイントは細かく説明するととても複雑です。まずは日常生活動作から手軽でコツコツと続けられるように「階段一段抜かし習慣」を始めてみましょう! 興味のある人はスポーツジムなどで指導を受けてみてください。

<TEXT/ヒラガコージ>

柔道整復師/パーソナルトレーナー。スポーツクラブでインストラクターとして指導をし、現在は医療国家資格である柔道整復師の知識を生かした身体機能の改善からダイエットまで幅広いクライアントを担当するフリーランスのパーソナルトレーナーとして活動中。公式「Amebaブログ」更新中

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