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ふくらはぎを揉むのは危険。医師が語る、ダイエットの嘘・ホント

 よかれと思って取り入れていた習慣が実は健康を蝕んでいたとしたら……。そんな考えたくもない「不都合な真実」が存在する。各分野の専門医に気になる真相を聞いた。

医者がやらない健康法

※写真はイメージです(以下、同じ)

命を脅かす危険性もあり

 年を重ねるとともに目立ち始めるぽっこりお腹。シェイプアップベルトなどを使って、腹回りの部分やせに挑戦しようとしている人がいるかもしれないが、「お腹だけ引っ込める方法はありません」とアドバイスをするのは予防医療の第一人者であるの岡田正彦氏。

「以前、世界中の文献を徹底的に調べてみましたが、部分やせができることを証明した運動法や健康器具は、この世にひとつも存在しませんでした」

 さらに特定の部位をマッサージするダイエットの中には、体に悪影響を及ぼすものもあるという。

「特に危険なのがふくらはぎをマッサージするダイエット。かつて『ふくらはぎ健康法』なるものがはやりましたが、ふくらはぎを揉むのは非常に危険な行為です。というのも、ふくらはぎは、血液の塊である血栓ができやすい場所。揉むことによって血栓が剥がれて血管内を移動し、やがて肺にたどりついて毛細血管で詰まる危険性があります。いわゆるエコノミークラス症候群。首もダメです」

 運動やマッサージと並んで、糖質制限を行うダイエットもポピュラーだが、こちらも間違った方法が普及しているので注意したい。

「糖質制限ダイエットはここ数年ブームですが、医療的根拠に乏しい指導をしているケースも目にします。食事のコントロールには正しい知識が不可欠なので注意が必要です。また、水を一日2L飲むと血液がサラサラになる、ダイエットに効果的といわれていますが、そんなことはありません。最近は、水分補給が熱中症予防になると耳にしますが水はのどが渇いたときだけ飲むのが正解です」

置き換えダイエットは特定の人に効果が期待できる

 一方で、特定の人には効果が期待できるダイエット法もあるという。そのひとつが、朝にバナナやトマトなど単一の食品だけを口にする一食置き換えダイエットだ。

「ただ、一食置き換えダイエットは、普段から食べすぎの人が、食べる量を全体的に減らす方法として有効なので、誰にでも効果があるわけではありません。また、バナナやトマトに限らず、果物や野菜は種類に関係なく一食置き換えダイエットに適した食品と言えます。

 果物は太りやすいので、控えたほうがいいという意見を耳にしますが、これは間違い。果物に含まれる果糖はほとんどぶどう糖にはならず、血糖値を上げたり、肥満の原因になったりしません。むしろ栄養満点で体にはいいです」

 運動も積極的に取り入れたい習慣ではあるが、その方法は体形と相談して決める必要がある。

「体を動かすなら、運動量を自分で加減できるうえ、浮力によって膝や腰への負担を軽減できる水泳がいい。肥満の人はランニングではなく、まずはウォーキングから始めましょう」

 肥満を改善したいなら適切な一食置き換えと水泳に挑むべし。

<ダイエットにまつわる真相>
× 健康器具を使った部分やせ
× ふくらはぎのマッサージ
△ 糖質制限ダイエット
× 一日に2L以上の水を飲む
△ 一食置き換えダイエット
○ 水泳
△ ランニング

医者がやらない健康法

岡田正彦氏

【岡田正彦】
医学博士。新潟大学名誉教授で現・水野介護老人保健施設長。予防医療・長寿科学の第一人者として活動し、間違った健康法やダイエットを暴く著書を多数手がけている

― 医者がやらない健康法 ―

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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