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浅草で創業95年、町中華の名店。実は洋食メニューもウマい

暮らし

「町中華」とは、誰もが一度は訪れたことがあるであろう、いわゆる“町の中華屋さん”。少しくたびれた暖簾をくぐれば、お世辞にもキレイとはいえない店内。新聞を読みながら中華そばをすする常連さん。節操なく提供されるオムライスやカツ丼。そんな、懐かしさのにおい立つ原風景が広がる。

町中華

昭和の時代から何も変わらない雰囲気と佇まい。そんな町中華だからこそ、通ってしまうのかもしれない

 そんな町中華が今、密かなブームになっているという。そこで“思い当たる節がありすぎる”たくさんの「町中華あるある」を紹介していきたい。

誰の中にも存在する懐かしさあふれる原風景

 まず、町中華で大切な要素としては、外観は昭和を想起させる古びた店構えであること。そして、店の前には出前用のオートバイが止まっていたり、ショーケースにはメニューサンプルに交じって招き猫が飾られていたり。汚れた暖簾の角がほつれているのは、ここを多くの人がくぐったことを示している。

 店に入ると、鮮やかな赤色のカウンターで新聞を読みながら麺をすするタクシードライバーがいたり、小上がりではお父さんが子供にご飯を食べさせながら、餃子とビールで一杯やっている。メニューは中華だけでなく、オムライス・カツ丼・カレーなどさまざまなジャンルの料理が節操なく並ぶ。これを町中華界隈では「三種の神器」と呼ぶそうだ。

町中華

子連れのお父さんが餃子にビールで、子供たちと一緒に飯を食う。これこそが町中華の原風景ではなかろうか

 料理を待ちながら角の上に置かれたテレビに流れる相撲中継を見上げていると、店主と女将さんがケンカを始め、それを邪魔するようにダイヤル式の黒電話が鳴る。

 読者の皆さんも、今挙げたような風景が容易に想像できたのではなかろうか? 古きよき町中華の原風景は、誰の中にも存在しているのだ。

 今度、町中華へ行った際にはぜひ、そんな「町中華あるある」を探してみてほしい。

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