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相模鉄道「都心直通」で誕生、20年ぶりの新駅は何がスゴいのか?

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新駅「羽沢横浜国大駅」の内部が明らかに

 相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線の“ジャンクション”といえる羽沢横浜国大駅は、地上1階、地下2階(約3400平方メートル)。「安全、安心、エレガント」をコンセプトに、キーマテリアル(主要材料)である、鉄、レンガ、ガラスでデザイン。さらに案内表示が見やすい効果を持つダークグレーを用いた。

羽沢横浜国大駅

相鉄20年ぶりの新駅、羽沢横浜国大駅

横浜

相鉄・JR直通線の列車は羽沢横浜国大駅(左側)を発車すると、東海道貨物線(右側)を走行し、新宿方面へ向かう

 地上コンコースには、券売機、自動改札機、精算機、エレベーター、エスカレーターなどを設置。有人改札や階段付近には、盲人用の誘導チャイムが取りつけられており、「ミーソードー、ミーソーラー」が鳴り響くものと思われる。

横浜

地上コンコースの天井には、自然光を取り込む膜屋根、駅舎を明るくする採光シャフトを採用

横浜

盲人用の誘導チャイム

 地下2階のホームは相対式1面2線で、有効長は10両編成に対応した210メートル。1番線は西谷方面、2番線はJR・東急線方面の発車を基本としている。また、相鉄の新駅では初めてホームドアが設けられている。

横浜

2番線の経由地は明らかにされていない

 ホームの東側はJR線方面の線路を除き、わずかながら地上を通る。鉄道・運輸機構にゲリラ豪雨といった対策をお伺いしたところ、駅構内に水をためる施設を作り、排出するという。

相模鉄道

線路の外側は相鉄・JR直通線、内側は相鉄・東急直通線

 ホームには色灯式信号機が計6か所配置されており、なんらかのアクシデントが発生したときに備え、折り返し運転ができる構造になっている。1番線からJR・東急線方面、2番線から西谷方面の列車を発車させることができるのだ(鉄道・運輸機構によると、これを「逆転出発」という)。

ホーム

ホーム東側(JR・東急線方面)の分岐器は、複雑な構造となった

ホーム

ホーム西側(西谷方面)を眺める

 取材日はホームでレール締結式が行なわれた。1番線にて、滝澤社長らがタンブラーを手前に引いて締結装置を締めたあと、鉄道・運輸機構の職員3人により、「異常ありません」「了解しました」と、点検、確認が行なわれる。

レール締結式

レール締結式の様子

 相鉄・JR直通線の線路締結が確認されたあと、テープカット、くすだま割り、線路締結を記念して、モーターカーによる渡り初めが行なわれ、無事に通過した。

線路締結

線路締結を記念し、モーターカーが動き出す

開業が待ち遠しい相鉄・東急直通線

 相鉄は2022年度下期の相鉄・東急直通線開業に向けて、20000系15編成を増備し、計16編成(8両車9編成、10両車7編成の予定)の陣容で、東急東横線及び目黒線に直通する予定だ。

 一方、東急も2022年度上期から目黒線車両を順次6両編成から8両編成に増結し、相鉄との相互直通運転に備える。

3020系外観

東急目黒線3代目車両、3020系(提供:東京急行電鉄)

 また、目黒線と相互直通運転を行なう、東京メトロ南北線、東京都交通局都営三田線、埼玉高速鉄道も同時期より増結される予定で、相鉄・東急直通線に直通することが考えられる。

 相鉄・東急直通線が開業すると、首都圏の私鉄ネットワークがさらに充実するだろう。しかし、片方にアクシデントが発生すると、ダイヤ乱れや運転見合わせが波及するデメリットもある。それを最小限に食い止め、利便性を損ねない相互直通運転であってほしいことを切に願う。

<取材・文/岸田法眼 取材協力:相模鉄道、相鉄ビジネスサービス、東日本旅客鉄道横浜支社、鉄道建設・運輸施設整備支援機構東京支社、東京急行電鉄(順不同)>

レイルウェイ・ライター。「Yahoo! セカンドライフ」の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、ムック『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)『鉄道ファン』(交友社)や、ウェブサイト「WEBRONZA」(朝日新聞社)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両』(アルファベータブックス刊)がある

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