同じ努力をしても「成功する人」と「失敗する人」の決定的な差
仕事や学業での目標を達成しようと一生懸命頑張ったが、良い結果につながらなかった。そんなとき、「努力は必ず報われる」という格言ほど、憎たらしく感じてしまうものはない。
同じ努力をしても、成功する人と失敗する人の違いとは何だろうか。「頑張らなくても結果が出せる」という独自のメソッドを物語化し、わかりやすく解説したビジネス書『ざんねんな努力』(アスコム)が話題だ。
今回はその著者であり、クリエイティブディレクターの川下和彦氏と、放送作家のたむらようこ氏が提唱する頑張らなくても結果を出す方法を聞いた。「普段本を読む習慣のない人でも、楽しんでもらえるように」という思いで、2年以上の時間をかけて練られた同書に登場する、目からうろこのその方法とは?
目標達成にはルーティン化が不可欠
――まずはこの本の執筆の経緯を教えてください。
川下和彦(以下、川下):企画の元になったのは僕の実体験です。。それこそ、昔は継続させる方法を知らないで、貯蓄やダイエットにトライしましたが、結果は見事に全敗(笑)。
今思うと意志の力だけでやり遂げようとしたので、まさに“ざんねんな努力”そのものでした。だけどある時、何気なくスマホで家計簿をつけ始めたらまんまと習慣化できた。すると、一度は挫折した貯蓄とダイエットも次々習慣にできるコツがわかったんです。
――この“習慣化(ルーティン)”が目標達成のために不可欠なキーワードだそうですが、そもそも男女の共著という形で刊行されるビジネス書は珍しいですね。
たむらようこ(以下、たむら):私が川下さんと初めて会ったのは勝間和代さん主催の女子会でした。女子会なのに、なぜか男性の川下さんが一人だけ参加してたんです。しかも今みたいにシュッとしてなくて太ってたし、失礼だけどちょっとインチキくさかったか(笑)。
それが久しぶりに再会したら、細身でスマートな印象のイケメン男性に変貌していました。この川下さんの変身ぶりがすごく興味深くて。それに私はもともと童話作家になるのが夢だったから、「ビジネス書を物語化してほしい」という要望に乗せられちゃいました。
会社員の「禁酒」を阻害する要因
――女子会にいた男子、という謎の出会いが本書誕生のきっかけになったとは! 川下氏の提唱する習慣化についてもう少し具体的なコツを教えてもらえますか?
川下:ここで本の内容すべてをお話するのは難しいですが、いくつかすぐに使えそうなコツをご紹介しますね。実は僕、今年の正月から大好きなお酒を断っています。これは正月スタートというのがポイントで、外部の阻害要因が少ないんですよ。
特に会社員は、仕事終わりに「飲みに行こう」といった大人のお付き合いがありますよね。だけど、正月のお休み中は誘いがないので、その余暇を使えば最初のリズムがつくりやすいんです。