札幌アパマン爆発で注目の“消毒業務”。同業者から苦言も #全宅ツイ
消毒業務が悪いわけではないけれど……
こうした不透明な消毒業務について、赤すぐりさんは「もちろん全ての消毒業務が悪いという訳ではないです。なかには専門業者に外注してきちんと実施する業者もありますから」と前置きしたうえで、こう続けます。
「ヒドい業者になると、全てのオプションを付けないとAD(※仲介手数料とは別にもらう広告料のこと)は払えないと言ったり、再内見を口実に、元付け業者に無許可で部屋を勝手に消毒してお客様に代金請求する不届きな業者もいます」
ビジネスマナーに反した消毒料を巡る業者間でのやり取りに、辟易している様子です。
原因は賃貸仲介の収益構造にある?
賃貸仲介でオプション商法が横行する背景について、赤すぐりさんは「業界の収益構造が一因である」と指摘します。
「賃貸仲介なんて“チリツモ”の世界なんです。頑張って内見案内して書類作成してアパート1部屋の契約が決まっても、受け取る手数料は6万円くらい。とにかく件数を稼がないとノルマ達成しません。基本的に派手に儲かる事業じゃないから、1件の成約から1万円でも、2万円でも上乗せしたくなる気持ちは痛いほど分かります」
最近は仲介手数料半額や無料を謳う業者も台頭、仲介手数料の下落圧力から手数料以外の収益を確保したい業者の思惑もあるようです。
部屋選びでは図面の備考欄に注目!
では、私達が部屋を探す際、消毒代の支払いを避ける方法はあるのでしょうか? 赤すぐりさんに聞いたところ「まずは募集図面の備考欄に注目してほしい」とアドバイスが。
「内見時はお部屋の細かいディティールに目が行きがちですが、募集図面の備考欄もしっかりチェックして下さい。そこには、“消臭抗菌費”、“消火剤設置費”、“24時間サポート代”といった色々なサービスが記入されていると思います」
こうした付帯サービスは、「必ずしも加入する必要はない」といいます。
「もちろん、サービスに魅力を感じるなら、そのままお申込下さい。でも『自分で掃除するから消毒はいらない』思えば、まずは加入必須かどうかスタッフに確認すべきです」
必要ないオプションは仲介業者と交渉して削る余地があるとしています。
「なかには諸費用◯円として丸めて表示するケースもあります。必ず明細を確認しましょう。 大体、鍵交換代+消臭代+消火剤代が組み込まれてる事が多いです。このなかで必須なのは鍵交換くらいです」