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いまだにFAXが重宝される業界の謎。意外な利点も… #全宅ツイ

ビジネス

 今やビジネスシーンで必要不可欠な電子メール。さらに近年はLINEの普及やSlackの登場でコミュニケーションの世界は日進月歩です。

メール

※画像はイメージです(以下同じ)

 一方、いまだに電話回線などで文章や画像を送信する「ファクシミリ (FAX)」が活躍する業界もあります。そのひとつが不動産業界です。平成が終わろうとする今、なぜFAXが現役なのか?

 ITスキルに長けた不動産業界団体「全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)」に話を聞きました。

50歳以上の人にPC操作を習う機会がない?

 不動産業界でFAXが使われる背景を、ITコンサルタントのケビン松永(@Canary_kun)氏はこう説明します。

「ITリテラシーが高い、bizSPA!読者の皆さんには信じられないかもしれませんが、世間ではまだまだ『1人1台PCが配備されていない』『個人のメールアドレスがない』という職場がたくさんあって、不動産業界もこれに当てはまります」

 一般にPCが普及しはじめた契機が1995年のWindows95の発売です。それ以降、学校教育でPCの基本操作を教えるようになりました。「現在50歳以上の人で、デスクワークではなくフィールドワーク中心だった人は、体系的にPC操作を習う機会が存在しないのです」(ケビン氏)。

「業界のキーマンやメインプレイヤーとなる世代が、学習機会を持たないまま今に至っていることが根本原因である」と、ケビン氏は分析します。

キーマンがFAXを使っている!?

腕を組むビジネスマン

 アラフィフながらTwitterを巧みに使いこなす、あくのふどうさん(@yellowsheep)氏も、次のように証言します。

「身も蓋もないのですが、重要な物件情報を持ってる業界のおっさんたちがFAXを使用するケースが多いからです」

 やはりキーマンである40~50代がFAXを使っていることが大きな理由のようです。その一方で「業界内でのデジタル化は着実に進んでいる」と、あくの氏は補足。

「ひとくちに不動産業界と言っても眼科と歯科医くらいやってることが違います。若手中心の会社同士、エンドテナントへの物件提案は相当デジタル化されています。ちなみに、私どものPM(プロパティマネジメント)部隊への内見連絡は、FAXとメールが1:1な印象です」

 どうやらWindows登場以前と以降の世代、あるいは業界内の立ち位置といった理由で解消されないデジタルデバイド(情報格差)が存在しているようです。