ノーを「イエス」に変える交渉術。ビジネス系メンタリストが指南
プロフェッショナルメンタリストをしております、ロミオ・ロドリゲスJr(@mentalistromeo2)です。一般的に交渉というと「難しそう」「自分には無理」と思われがちですが、実は交渉なんて日ごろから、みなさんも実行していることであって、特別なことでも何でもないのです。
例えば意中の人に交際を申し込むとき、まさか出会っていきなり「付き合ってください」とは言わないですよね。必ず段階を踏み、相手がこちらに向ける好意をある程度把握した状態で告白するはずです。
これってまさに交渉と同じなのです。相手がこちらに好意を持つということは、ビジネスでも成立するということにつながるわけで、交渉という本質は全くこの告白に至るプロセスと同じなのです。今回のテーマはノーをイエスに変えるビジネス交渉術ですが、異性に交際を申し込むときと同じプロセスなので、ぜひ活用してみてください。
顧客をファンに変えるカギは、別れ際
仕事をしていると、顧客に好かれる人とあまりそうではない人と二分する状況が起きてきます。そしてそれが実際に業績にも反映されてしまうのです。例えどんな実力があっても、顧客に好かれなければ、成績が上がらないという現実があります。これは交際のプロセスから考えても簡単にわかることです。好かれなければ交際に至らないのは当たり前のことです。
もちろん顧客に好かれるためには、実力はもちろんのこと、身なり、話し方も誠実でなければなりません。でもそれだけではダメです。顧客から好かれるためには、少し工夫が必要で、相手の心にいつまでもあなたの記憶が残るという状態をしてこそ、本当の意味で好かれ、あなたのファンになってくれるのです。
10組の芸人が争う「M-1グランプリ」というお笑い番組を思い出してもらいたいのですが、あの番組の後半で、出場した最初の2組目や3組目ってどのお笑い芸人か憶えていますでしょうか? きっと記憶があやふやだと思います。でも最後の1組はしっかり記憶に残っているはずです。
なぜ最後の1組が印象に残ったのか?
なぜなら、心理的に人の記憶は最後に重点を置くようになっているからです。夏の花火も派手なフィナーレのほうが、しっかりと印象に残っていると思います。この印象の深さが好かれる度合いに変化していきます。つまり顧客と別れる際には必ず「あなた」という姿を見せることが必要だということです。
これを心理学では「親近効果」といい、人の去り際など、物事の最後のほうが印象に残りやすいという効果のことです。ここにボディータッチを加えること、つまり握手を求めるなどをすると、さらに印象が深くなるので、ぜひやってみてください。
少し好意を寄せている異性があなたと離れる際、最後まで見送ってくれて、最後は少しボディータッチをしてくれた、なんてことが起きれば、きっと別れた後もずっとその人のことを考えているはずです。
もちろん顧客には好かれるような誠実さを持っていることが必要ですが、プラスアルファーのこのテクニックでさらに印象の補強をしてください。断然覚えてもらえる度合いが違い、交渉後に好印象を与えることが可能なので、かなりお勧めのテクニックです。