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忘年会のスピーチで「経営陣を批判」アラサー会社員を待つ地獄

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 会社の忘年会や新年会は、その時期の業績を反映するもの。景気が良ければ豪勢に開かれますが、逆に不況であれば規模を縮小して行うことも珍しくありません。

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※画像はイメージです(以下同じ)

 本島伸弘さん(仮名・28歳)が勤める中堅機械メーカーは、今でこそ復調傾向ではあるものの、数年前まで業績が低迷していました。それでも忘年会は毎年開催されていたそうですが、入社2年目の時、“とんでもない事件”が起きたといいます。

社長や幹部社員の目の前で会社批判

「ウチの本社の忘年会では、部署ごとにその年の総括や翌年の抱負などをスピーチするのが恒例になっていたんです。でも、社内でも特に苦戦を強いられていた、ある事業部を代表して檀上に立ったNさん(当時30代前半)が社長や専務たちの目の前で、会社批判をしちゃったんです。当時、私はまだ新人でしたが、一瞬で場が凍り付いたのを昨日のことのように覚えています」

 最初は「今年は厳しい状況が続きましたが、ピンチのときこそチャンスなんです!」など自分たちを奮い立たせるような前向きな内容だったとか。ところが、気持ちが高ぶってしまったのか、上層部判断で営業戦略を変更させられたこと、それによって売り上げが回復するどころかさらに落ちたことにケチをつけてしまったのです。

「結果的に効果がなかったとはいえ、経営陣が直接テコ入れを指示するほど、その事業部の業績は思わしくなかったのは事実です。私やほかの部署の社員たちは、『自分たちの責任を棚に上げてよく言うよ……』と冷ややかに見ていましたけどね。

 社長は苦笑いを浮かべるだけで怒っている感じには見えませんでしたが、年が明けてすぐにその部署が担っていた事業から完全撤退することを発表したんです。それはNさんの部署の消滅を意味するものでした」

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