マーケティングってそもそも何?素人でもわかるようプロに聞いてみた
マーケティング会社は何をしているの?
――必要なデータの集め方、またその活用を教えてください。
野村:我々のようなマーケティングリサーチ会社は、オンライン、オフライン(または、インターネットや会場調査)で自社のモニター会員にアンケートなどを実施し、その調査結果データを通じて、企業のマーケティング活動を支援しています。
マクロミルでは、国内に120万人規模のマクロミルモニタを有しており、さまざまな消費者データを提供しております。個人レベルで手始めに出来ることとしては、街に出てどのようなファッションが流行っているとか、ネットでどんな情報に反響あるのかを見るといったことも良いと思います。
例えば、お茶の新商品を作ろうとなったとき、日本人全員をターゲットに作らないですよね。40~50代のビジネスマンに手に取ってもらえるように、その層のニーズや消費量といったデータを精査して、よりよいモノを提供していくことができます。
企業がマーケティングを重視する理由は?
――情報の取捨選択をする上で大切なことはありますか?
野村:情報自体は無限に存在しているので、全ての情報を集める必要はありません。なので、いきなり調査から始めるのではなく、そもそも生活しているなかで、「こんな商品やサービスがあったらいいのにな」という大まかなアイデアが起点にあって、そのアイデアや企画をブラッシュアップするために情報を使うというのが正しいデータの使い方かと思います。
――企業がマーケティングを重視する理由はなんですか?
野村:今までは商品を作るとか売るというのは「経験、勘、度胸」と呼ばれるKKDだけで行われがちでした。
もちろん、経験・勘・度胸も大切なものだと思います。ただ、かつてのモノを作れば売れる高度経済成長期と違い、今の日本では最低限の必需品には不自由なく暮らせている人がほとんど。なので、消費者のニーズをしっかり理解したうえで、モノ・サービスを開発していかなければいけないという考え方が重要になってきています。