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【ダイソー】メスティンで男の簡単キャンプ飯|最近よく聞く「シュクメルリ」

コラム

コロナ禍で注目を浴びた「おうちでメスティン料理」。そのまま食卓に出せて、ワイルドかつおしゃれ。いつものごはんに特別感が出て、仕事のストレスも解消されそうです。そこでこのシリーズでは、たった500円で手に入るダイソーのメスティンを使った「男の簡単キャンプ飯」を、誰でも作れる丁寧レシピでご紹介。世界の料理を食べ歩いてその食文化を発信する「旅行家・食事家・写真家」の石黒アツシがお届けします。

シュクメルリ 盛り付け案 >>【SNSで話題】発売前から7万いいねの『喫茶マック』食べてみた。マクドナルド初のパフェ開発秘話も

最近「シュクメルリ」を街でもよく見かけるようになりました。牛丼店の期間限定料理になったり、「シュクメルリの素」などのレトルトのソースがコンビニで売られていたりします。

シュクメルリは、黒海とカスピ海の間の南コーカサス地方に位置する国・ジョージアの家庭料理です。鶏肉をグリルしてこんがりと焼いてから、ニンニクが効いた牛乳のスープで煮込む素朴な料理。今回はこれをメスティンで作ってみます。

材料|鶏もも肉・ニンニク・牛乳・バターと塩コショウだけ!

材料はたったのこれだけです。果たしてこれでおいしく出来るのかと半信半疑でしたが、作ってみると意外にもコク深くていい味なんです。

シュクメルリ 材料

【材料 1人分】

□鶏もも肉 150g(むね肉でも作れます)

□ニンニク 3かけ

□牛乳 120ml

□バター 15g

□塩・こしょう 適量

□植物油 小さじ1

メスティンで作る1人前の量です。これより多いと、煮込むときに吹きこぼれが多くなると思います。ニンニクは3かけとが多めに感じますが、牛乳で煮込むので出来上がると旨さだけが残り、食後に口に残ることもありません。

鶏を炒めて取り出しニンニクの香りを出して牛乳で煮込む!

作り方はまさにこれだけ。とてもシンプルです! それでもコク深く仕上がるのは、1.鶏肉にしっかり焼き目をつけるから、2.バターとニンニクで香りを絶たせるから、3.なべ底の焦げ付きもいい味になるから、なのです。

【1】下準備
鶏もも肉を一口大に切り、全体に軽く塩を振ります。親指、人差し指、中指の3本の指でつまむのが「ひとつまみ」。3つまみほど、まんべんなく振ります。

シュクメルリ 塩1つまみ シュクメルリ ニンニク粗みじん切り

ニンニクは粗みじん切りに。形がしっかり残っているほうが、アクセントになります。

【2】
メスティンに植物油を入れて中火にかけて温めたら、【1】の鶏もも肉を皮を下にして入れて焼き色を付けます。この時、メスティンを持ち上げて植物油が全体に回るように動かし、鶏の皮目を先に焼いて皮からの油を出します。

シュクメルリ 鶏を炒める

コツは焼き目がつくまでは鶏もも肉を動かさないこと。最初は鶏もも肉がメスティンにくっつきますが、焼き目がつくとメスティンから剥がれやすくなるので、一旦取り出します。

バターとニンニクを炒める

【3】
そのままのメスティンを弱火にかけて、バター、ニンニクのみじん切りを入れてニンニクの香りが出るまで軽く炒めます。

メスティンで煮込む

メスティンにこびりついている軽い焦げはここでなるべくこそげ落としておきます。これが旨さの素の一つになります。

【4】
メスティンに、【2】で取り出しておいた鶏もも肉を戻して牛乳を入れます。

鶏を戻し牛乳で煮る

牛乳を入れて沸騰させ、蓋をして5分煮込みます。多少吹きこぼれるので、火に気を付けてください。あまり吹きこぼれるようなら、蓋はずらして上にのせて隙間を開けておきます。

牛乳を入れて沸騰させる

【5】
蓋を開けて味見をしてから、塩コショウで味を整えます。今回はフランスパンで食べますが、ご飯にもよく合います。

シュクメルリ 盛り付け案

ジョージアのうんちく

  • ジョージアはワイン発祥の地。土の中に人が入れるほどのクヴェヴリという壺をうめてワインを熟成させる独特の方法です。
  • 国の北にあるコーカサス山脈がロシアとの国境です。古くから交通の要衝で、交易が盛んな土地でもあり、その分争いも多くありました。
  • ヒンカリという小籠包に似た料理や、ハチャプリという石窯で焼くまさにピザとなど、多様な民族の影響を受けた食文化があります。
出来上がり

皿に盛ってパプリカを振ってみました。自宅でも気軽に作れますよ。

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次回はつぶ貝の釜めし風です。

<レシピ・文・撮影/石黒アツシ>

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フォトグラファー/ライター/フードコーディネーター/コンテンツコンサルタント。写真家・食事家・旅行家として、「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のローカルフードを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現してみなさんと共有して、できれば一緒に食べたいというのが、私のライフワークです。

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