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M-1決勝初進出のキュウが語る、充実した心境「太田さんは、客を見て漫才しろと」

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今のところ「全部思い通りに来ている」

キュウ

――今年、ネタとか普段の時間の使い方とか、M-1決勝に向けてなにか変えたことはあったんですか?

清水:今年から我々のオンラインサロンが始まって、そのためのネタを作るようになって、“圧倒的に作る量が増えた”っていうのは大きいですね。今までは単独ライブのときだけガッと作って、その中からM-1に応用していたんですけど、数が足りない年もあって。

ぴろ:もう今年は絶対ネタには困らないだろうなとずっと思っていました。「もういい、たくさんだ。そんなにあったら逆に迷っちゃうから」って。

清水:しかも、年始ぐらいに、結構いいネタがポンポンって2個ぐらい作れたんですよね。8月の単独ライブで作ったネタも良くて、「これは戦えるぞ」と思いましたね。

ぴろ:これだけのネタを作っているから、決勝まで行けることをとくに疑わなかったですね。去年、一昨年と準決勝で敗退して、もう“負けの味”も知っているし、並行して自分らの名前も少しは広まってきた。で、今年の決勝。ビジョン通りです。

清水:万全ですね。全部思い通りに来ています。

漫才スタイルは結成当初から変わらず

キュウ

――キュウの“間をたっぷり使う漫才スタイル”っていうのは、結成当初からなんですか?

ぴろ:そうですね。「面白いな」と思うものは、説明を最小限にするとか、そういう感じでした。

清水:僕はキュウを組むまで、“大きい声で元気よく激しくツッコむ”みたいな、いかにもな漫才をしていました。そんな中、以前いたソニー(SMA NEET Project)に、ぴろが別のコンビとして入ってきて、「見たこともない面白いネタやってんな」と、すごくワクワクしたことを覚えています。毎回ネタは、ぴろが“0から1”となる部分を持ってくるんですけど、いまだに「驚きたい」っていう気持ちがありますね。

――でもハリウッドザコシショウさんとか、アキラ100%さんとかが所属するSMAでキュウのようなスタイルはかなり浮きそうですね。

清水:これ言うのもあれですけど、当時のマネージャーから「そんなことやってても絶対売れねえぞ」みたいなことを言われて、タカトシさん(タカアンドトシ)のDVD見せられたことがありました。似たスタイルでやって、成功する人もいるんでしょうけど、我々には不向きでしたね。

ぴろ:「そんなわけねえだろ」って思って、ずっとスタイルは変えずにね。今度、漫才中に「チェリーパイ」とかアメリカンジョーク言ってみようかな。

清水:「欧米か!」って、まあできそうだけど(笑)。いま、本当にぴろがやりたいことをやれているっていうのが、キュウの強みかもしれないですね。

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