当初は「売れない」と酷評。ロッテのクーリッシュ、唯一無二な存在感の秘密
発売から19年。断トツ人気はバニラ
2003年6月に首都圏で限定発売された「クーリッシュ」は期待の高さに応え、爆発的なヒットを記録。結果を受け2004年4月に全国販売を開始した。全国発売から19年になる「クーリッシュ」はバニラ、ベルギーチョコ、カルピスの3つを年間通じて販売。この3つを軸に毎年、新たなフレーバーを投入している。
これまでに販売したフレーバーは、全国発売したものだけで約80種。一番人気は断トツでバニラだ。バニラは、夏は冷涼感を感じらやすいよう少し大きめの微細氷を使ったもの、冬は濃い味といったように、季節ごとに仕立てを変えているほどである。
「フレーバーは微細氷と合わせておいしいことが大前提になります。冷涼感がありしっかりした味がする一方で後味がスッキリという、飲んだ時の特徴とマッチすることを意識しています」
飲料と比較してもらうことを意識
「飲料系のフレーバーを発売することもありますが、こういうものは比較対象となるものがすでにあるので、比較した時においしさや冷涼感が際立つことを意識します。飲料を飲んだほうがいいや、といった感じのものにならないものをつくることを心がけています」
開発背景にスムージーが出てきたように、「クーリッシュ」は飲料市場を意識してつくられている。喉が渇いて何か飲みたくなった時に、選択肢のひとつとして入れてもらうことを狙っている。
「アイスの中で比較してもらい選んでもらうというよりは、飲料と比較してもらい選んでもらうことを意識しています。飲料市場は非常に大きいので、100人のうち1人の割合で買ってくれればアイスとしては大きな非常に大きなボリュームになります。飲料と比較されることはポジティブに捉えています」