当初は「売れない」と酷評。ロッテのクーリッシュ、唯一無二な存在感の秘密 | bizSPA!フレッシュ

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当初は「売れない」と酷評。ロッテのクーリッシュ、唯一無二な存在感の秘密

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 2022年の夏も猛暑だった。あまりの暑さについ、アイスに手が伸びてしまったことも多々あったことだろう。全国各地で無数のアイスが売られているが、唯一無二と言ってもいいほど独創的なのがロッテの「クーリッシュ」。2003年の発売から20年近くたつが、パッケージにパウチ容器を使った飲めるアイスは、競合品がほぼ見当たらない。

クーリッシュ

株式会社ロッテ マーケティング本部ブランド戦略部クーリッシュブランド課 課長 平井翔大氏

「飲むアイス」という発想は今なお斬新だが、なぜ開発されたのだろうか? 株式会社ロッテ マーケティング本部ブランド戦略部クーリッシュブランド課 課長の平井翔大氏に、誕生経緯や他社がマネできない秘密などをうかがい、「クーリッシュ」の強さに迫ってみた。

飲料市場を意識して開発

クーリッシュ

クーリッシュ バニラ。写真は2022年冬季パッケージ

「クーリッシュ」は1999年に発売されたロッテのカップアイス、「爽」の食感を生かすことを目的に企画された。「爽」といえば、微細氷によるシャリッとした独特の食感が特徴だが、この食感を「飲むアイス」に発展させたヒントは、アメリカで流行していたあるドリンクにあった。

「『爽』の開発時、アメリカのロサンゼルス周辺でスムージーが流行っていました。この流行を受けて飲料市場を意識した飲むアイスを強く意識することになり、『クーリッシュ』の開発にチャレンジすることにしました」

「爽」は小売店のバイヤーから「こんなの売れない」と酷評される中でヒット。当時のアイス業界は1994年から始まった市場低迷期の真っただ中こともあり、「爽」の成功から、「クーリッシュ」にも期待が高まった。

微細氷の製造技術を進化させる

クーリッシュ

「爽」の独特の食感を生かすとはいっても容器が異なるので、まったく同じものを使うわけにはいかない。口の中で噛んだり溶かしたりしなくても抵抗なく飲み込める滑らかさが求められた。

 開発では、微細氷の製造技術をより進化させることが求められた。「爽」と同じ微細氷だと喉に通りづらいことから、うまく喉に流れるように大きさなどを調整。アイスの原料を混ぜ合わせたアイスクリームミックスについても、「爽」より滑らかになるよう原料の配合比率を変え、独特の滑らかさや喉ごしを実現した

 パウチ容器の採用で生産ラインの見直しも不可欠。アイスの吸い出しやすさや硬さも、パウチ容器に適したものにしなければならなかった。

「小さな飲み口でも吸い出しやすいようすることと、冷凍庫から出して数分後に手でもんでちょうど飲み頃になるようにすることを意識してつくりました。カチカチに硬く凍ると溶けにくいので、ほぐれやすい硬さで凍るようにすることは大変だったそうです

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