気を遣いすぎてミスを連発…脳内科医が教える、“不安な気持ち”の克服法
「感情」ではなく「行動」に注意する
加藤氏いわく「他人の気持ちがわからない。そう悩む人が不安を断ち切るために注意すべきは、相手の『感情』を想像することではなく、相手の『行動』に注目すること」だと言う。
「仮に相手が感情的だったとしても、単純にその人自身が別の理由で機嫌が悪いだけで、あなたを攻撃しようと考えているとは限りません。感情には個人差があるので、『行動』を見るほうが先決です
『人がこんな行動を取ったときは、こんな結果になりやすい』などと、過去の経験から行動と結果の結びつきに着目すると、状況が適切に判断できるようになります」
「対比力」を鍛える脳トレーニング
1. 普段飲んでいる飲み物を替える
比べる力を養うことが、他人の気持ちを察する近道に。毎日コーヒーを飲むなら紅茶に替えるなど、慣れ親しんだ飲み物を替えて、その味や気分の変化などを書き出すだけで、対比力が養われる。
2. 自分の意見と反対の立場の意見について考えてみる
多角的な視点から物事を考える癖を持つことも、他人の気持ちを想像する訓練になる。自分が支持する政治家の意見とは正反対の意見を持つ政治家の意見に触れるなど、自分とは立場が違う人の意見に触れることで、脳が活性化し、論理的な対比力が上がる。
<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/田川秀樹>
【加藤俊徳】
医学博士、脳の学校代表、加藤プラチナクリニック院長。1万人以上の脳を診断・治療した経験をもとに著書多数。「不安を打ち消すためのトレーニング」42個を収録した『不安を力に変える』が発売中
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