パナソニックの創業者もやっていた。単純作業で「自分の価値」を生み出すヒント
世界の大富豪はお小遣いを渡さない
たとえば、パナソニックの創業者で「経営の神様」ともいわれる松下幸之助もそのひとりです。
松下幸之助は、自伝『私の行き方考え方:わが半生の記録』の中で、少年時代に自転車屋に丁稚奉公していた際に、自転車屋のお客さんからタバコのお使いを頼まれる際に「タバコをまとめ買い(当時はまとめ買いだと安く売ってくれる店があった)しておけば差額が儲かる」と気付いて、これを小遣いとして貯めたというエピソードがあります。
また、世界の金融を牛耳っているといわれる(もちろんそんなワケありませんが)ロスチャイルド家では、子供にお小遣いを渡さないという伝説があります。かわりに子供にビジネスを教え、たとえば雄雌のモルモットやウサギを飼って、赤ちゃんが生まれるたびに関係会社に売って小遣いを稼がせるなどのビジネス実践教育を行っているといわれています。
やりたいことの実現が見えてくるはず
これらの経営者たちは幼少期から、日々の生活を経営の勉強の場と考えて、ビジネスにおける付加価値の作り出し方を日常から学んでいきました。世界一の起業大国ともいわれるイスラエルでは、経営についての教育をおこなうアニメが放送されているほどです。
このように、少なくとも自分は「自分の人生の経営者だ』という意識を持てば、誰でも今日からジブン起業が可能になります。そうすれば、やらされているだけだと思っていた仕事もひとつのチャンスだと捉え直すことができるかもしれません。
そして、その先に、社内での出世、会社の起業、自由な生き方、趣味、社会貢献など、自分がやりたいことの実現も見えてきます。やりたいことは人それぞれですが、そのそれぞれにおいて「ジブン起業」の「経営」が必須なのです。
<TEXT/慶應義塾大学商学部准教授 岩尾俊兵>