情報にダマされない人になるには?話を鵜呑みにしない究極のアドバイス
ロックダウンの情報を見るときは…
ここで、冷静にロックダウン反対の論調が含まれた情報も意識して集めます。ロックダウンを行うと、人々のストレスは増し、経済活動もストップするので反対が前提となる情報もまた一理あるようです(※本文を執筆している2022年3月の時点ではロックダウン問題の是非は法的整備も含めて結論がでていません)。
ここにも実はバイアスが関わっています。先ほどお話した「確証バイアス」です。人間は誰しも不都合な真実を見たくないものです。ところが、自分の意思や希望的観測が入りすぎてしまうと、「都合のよい」情報だけを無意識のうちに集めてしまうリスクがあるのです。
このようなリスクを回避するためには、つねに一方からだけでなく、逆側の視点の情報も集められているかを確認するよう心がけましょう。すべての情報を集めきれないとはいえ、面倒だからと少数の一方の情報だけをみて、軽々に「一般的には…、普通は…、みんな…」といったセリフを口にしないことに気をつけたいものです。
情報は3つの構造から成り立っている
バイアスに陥らないためには、普段から反対情報だけでなく、多角的にインプットする習慣を身につけておきたいものです。AかBかだけではなく、Cの観点からも情報をインプットし、バイアスを防ぎつつ、新たな発想につながるようなヒントも同時に得られ、一石二鳥となります。
仕事で成果を出す人は、頭がいい人ではなく、「物事を多角的に見て考えられる人」です。おすすめは、インプットすべき範囲を「3面」にまで広げて情報を整理・精査します。
「(1面目)直結情報、(2面目)周辺情報、(3面目)異分野情報」です。「(1面目)直結情報」は、文字通りインプット前に立てた仮説や自分の業務にすぐに直結するものと判別がつく情報です。
たとえば自分の会社を起点に考えるなら、「顧客ニーズや競合の動き、自社のリソース(経営資源など)」です。ここは、日々の業務に直結する情報のため、既に実践されていることかと思います。