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情報にダマされない人になるには?話を鵜呑みにしない究極のアドバイス

学び

2面目と3面目の情報とは?

テレビ 動画

「(2面目)周辺情報」では、自社(自分)の存在する業界の周辺の動きや隣接する業界の動きをインプットしていきます。特にビジネスの場合は、自社(自分)のまわりの状況だけを見ていては状況を見誤りますので、2面目にまでスコープを広げます。

 たとえば出版業界。読書の時間を奪い合うスマホのコンテンツ市場、著者が手掛ける講演会やセミナー業界、またはオンライン化の時代に合わせて動画でユーザーにコンテンツを届ける著者が増えている現状もふまえ、動画配信サービスの情報が重要かもしれません。

 最後に「(3面目)異分野情報」ですが、自社(自分)から見ると異分野で縁遠い世界の情報です。近い将来、この領域の情報が重要になる可能性があります。何か大きな動きがあると、今は直結しなくても分野を問わず間接的に影響が出てきます。

個包装のお菓子が増えているのはなぜ?

 たとえば、お菓子で考えてみましょう。今、コンビニに行くと個包装で小型パッケージのお菓子や、手が汚れない点を訴求している商品、片手で開封できる商品が年々増えているのをご存知ですか?

 実はこの状況、お菓子業界とは縁遠いスマホの業界が関わっているのです。お菓子は「味」や「ブランド名」だけで勝負は決まらず、いまや「スマホを片手に持ちながら、包装が開けやすいか、食べやすいか」も重視されているというわけです。

 本来、お菓子市場からすると、スマホ市場は異分野(異業種)ですよね。しかし、現実はスマホの普及率やスマホを使ったライフスタイルの変化が、お菓子市場までおよんでいるのです。

 このように、異分野の情報が新たな価値を生むことがあるため、3面目まで情報をインプットし、多角的に情報を見極めることも大切です。ノイズやフェイクニュースに振り回されずに、情報を仕事の成果に変えていくには、バイアスに注意を払い、多角的に情報を捉えることが肝心というわけです。

<TEXT/人材育成トレーナー 鈴木進介>

コンサルタント。1974年生まれ。株式会社コンパス代表取締役。現在は「思考の整理術」を使った独自の手法で人材育成トレーナーおよびコンサルタントとして活動中。大学卒業後、IT系企業や商社を経て25歳で起業。著書に『本当に大切なことに集中するための頭の“よはく”のつくり方』(日本実業出版社)など多数
HP:鈴木進介公式サイト

ノイズに振り回されない情報活用力

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「自分に必要な情報の効率的で精度の高い集め方(インプット)」から、「集めた情報の整理」、「情報を使いこなすための方法(アウトプット)」までを解説した、情報の本質を見極め、仕事の成果につなげていくために必要なスキルが身につく1冊

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