情報にダマされない人になるには?話を鵜呑みにしない究極のアドバイス
もうひとつのバイアスとは?
【③「早まった一般化」】……十分なデータが出そろう前に一般化を行うこと。
“一事が万事”という言葉があります。1つのことを見れば、他のすべてのことが推測できるという意味ですが、「早まった一般化」もまた同様です。少数の個別で特定の事例から、一般大多数も同じ性質だと推測ではなく「決めつけてしまう」ことです。
たとえば、血液型O型の佐藤さんが大雑把で部屋の片づけが苦手な性格だとしましょう。そのまた別のO型の鈴木さんも同様だとすれば、「O型の人は全員、大雑把である」と決めつけてしまうこと。血液型の話題になった際、このような光景を目にしたことはありませんか?(→反例:ちなみに私はO型ですが几帳面です)
このように「必ず物事には一般化を覆す反例があるかもしれない」と頭の片隅に教訓をいれておかなければ情報の本質を見誤ってしまいます。
必ず「逆」の情報も入手しよう!
これらのバイアスをふせぐ絶対的な方法はないのですが、少しでも緩和できるコツがあります。
「インプットした情報はバイアスにかかっていないか?」を合言葉に自問自答をすることです。「この情報は間違っているかもしれない」「あくまでも現時点の情報で、今後も同じとは限らない」と、「柔軟な心構え」を持つことがノイズに振り回され、フェイク情報をつかまされないためにも重要です。
また、心構えだけではなく、つねに手元にある情報とは「真逆の視点」で情報をインプットし、「比較すること」も大切です。たとえば、コロナ禍になってから意見が割れるトピックスのひとつに「ロックダウン問題」がありました(※ロックダウンとは、緊急時に政府が法的根拠に基づいた強い指令のもと、人の移動を制限し都市などを封鎖すること)。
「ロックダウン」についてインプットしている際に、手にした情報は賛成派が発信した情報だとすれば、ロックダウンの有効性が高いことを前提にした情報がメディア等で表現されています。そのため、実際の良し悪しを検証せず、ロックダウンは良いものだという前提でその情報を鵜呑みにしてしまいます。