『情熱大陸』で話題に!“好きなこと”を仕事にした生物ライターのリアルな生き方
夏休みの自由研究のこの時期、ラジオ番組『夏休み子ども科学電話相談』や、テレビ番組の『香川照之の昆虫すごいぜ!』など子供向けの科学番組が放送され、一緒に視聴するうちに大人の方がハマってしまう人が続出しています。
8月26日放送の『情熱大陸』(MBS系)では、著書に『外来魚のレシピ:捕って、さばいて、食ってみた』がある、変わった生物の生態を紹介している生物ライターの平坂寛さんの密着取材の様子が紹介され、「生き物愛が強すぎる!」と話題になりました。
捕って、さばいて、食ってみた、異色の生物ライター
番組冒頭で現れたのは冷凍の「ダイオウグソクムシ」。
仙台うみの杜水族館で開催されるトークイベントのため、ダイオウグソクムシを調理し、その様子を記録するといいます。
蒸したダイオウグソクムシを平然と食べて、「エビやカニよりウマいですね」と、こともなげに感想を述べ、スタッフを驚かせました。イベント当日は、200人超の多くの観客が参加し、平坂さんの冒険談の数々に、子供たちはもちろんのこと大人も熱心に耳を傾けていました。
ライターとしての、伝えたいという使命感
平坂さんが活動の拠点を東京から沖縄に移したのは、今年7月初めです。そこで捕獲したのは、かつて沖縄北部やんばるで食されていたという在来種の「アカマタ」。
生き物を捕獲して食べることを、解剖、飼育など数ある生き物の研究スタイルのうちの一つだと、平坂さんは語ります。捕獲した「アカマタ」は塩と島とうがらしでスープにし、食べた感想や考察を文章にして、写真とともにサイトへアップします。
平坂さんは、1985年、長崎生まれ。幼少期からファーブル昆虫記に夢中になって育ち、琉球大学では海洋自然科学科、筑波大学大学院で生命環境科学研究科へ進学。
研究者の道もありましたが、さまざまな生き物の持つ奥深さを人に伝える喜びに目覚め、現在、生物ライターとして生計を立てています。