社長になった元NMB48アイドルの本音「日本酒に出会う前はすべてが中途半端だった」
日々の研究成果を「日本酒ノート」に記録
研究熱心な高野さんは、記録のために「日本酒ノート」を付け続けている。出会った銘柄に関わる内容を詳細に、項目は容量や価格、産地のみながら、酒蔵、原料米、精米歩合、度数、自身の感想と、その細かさからはかなりのこだわりも感じられる。
「3年ぐらい前から付けていて、現在は4冊目になりました。おいしい日本酒に出会ったとき、その場で『フルーティーかも』『メロンっぽい』とか感想を抱いても、味を忘れてしまうので記録し始めたんです。言葉として記録していくようになってから、感想を伝えるときのボキャブラリーも充実してきた気がします。日本酒を本格的に楽しみはじめた当初は『甘口』『辛口』『フルーティー』と、片手で数えられるほどの表現しかなかったけど、だいぶ成長した気はします」
ただ、コロナ禍で生活も変わった。以前は「日本酒ノート」を片手に日本酒を研究するべく飲み屋へ足を運んでいた高野さん。自宅で過ごす時間が増えるにつれて、新たな楽しみ方にも目覚めたという。
コロナ禍で気づいた“宅飲みの楽しさ”
コロナ禍では「近所の酒屋で日本酒を購入する機会が増えた」と語る。
「じつは、その楽しさに気が付いたのが、ECサイト立ち上げの思いにもつながっています。酒屋さんで購入するとリーズナブルで。飲食店では1合1000円の銘柄も、4合1800円で楽しめるんですよ。
もちろん居酒屋さんであったり外で飲むお酒も楽しいけど、自分の経験もあって『自宅で日本酒を飲む習慣が広まれば』とも思うようになりました。
ビールや酎ハイを自宅で飲むとはよく聞きますけど、晩酌で日本酒を楽しむ人たちは少ない印象もあって。そもそも日本のお酒なのに『なぜハードルが高く思えるのか』は疑問ですし、もっと楽しむ人たちが増えればいいなと思います」