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パワハラで自殺、6時間の説教…警察・消防・医療「特殊な環境」で働く人たちの葛藤

ビジネス

本末転倒であると理解してほしい

ハラスメント

 パワハラは日頃の口癖が職場でもそのまま出てしまい、相手の精神的苦痛の原因となっているケースが多いと思います。大前提として「誰かのためになった」「社会のためになった」と言える素晴らしい仕事ができても、パワハラで同僚が命を落とすことは本末転倒であると理解してほしいと思います。

 パワハラを防止の方法はシンプルです。言い過ぎたかもと気づいたり、指摘されたら素直に認めてすぐ相手に謝罪することです

 謝罪しなければ被害者の心からパワハラされた出来事が消化されることはありませんので、謝罪するまでの時間を出来るだけ長引かせないのも重要です。指示や依頼する時はネガティブな言葉で終わるのではなく、ポジティブに終わる言葉を選んで伝えるのが良いでしょう。

特殊な職業でもハラスメントは容認されない

 今後は警察、消防、医療の業界でもハラスメント研修等を強化して対策が進んでいくと思います。

 当たり前ですが、いくら特殊な職業であってもハラスメントが容認されることはあってはならないことです。コロナ禍で医療従事者への心のケアに焦点が当てられ、注目された時期もありましたが、警察、消防にも必要だと感じます

 もっと言えば特殊な職業に関わらず、すべての職業で希望者に心のケアができる体制があれば、なお良いことです。働く人たちの心が安定していれば未然に防げるハラスメントは世の中にたくさんあると思います。

<TEXT/ハラスメント研究家 村嵜 要>

1983年、大阪府出身。ハラスメント専門家。会社員時代にパワハラを受けた経験があり、パワハラ撲滅を目指して2019年2月に「日本ハラスメント協会」を設立。年間50社からパワハラ加害者(行為者)研修の依頼を受け、パワハラ加害者50人を更生に導く。
Twitter:@murasaki_kaname

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