中国製ゲームが市場の3割を独占…日本と逆転した「中国ゲーム開発」の脅威
普段、何げなくプレイしているスマホゲームは実は中国製かもしれない。近年、着実に実力をつけつつある中国勢だが、本国での規制強化で日本進出が加速する!?
コンソールでもやがて中国勢が世界を席巻!?
人気シリーズ『龍が如く』を手がけてきたゲームクリエイターの名越稔洋氏がセガを退社し、「名越スタジオ」を設立したことが1月下旬に発表された。ゲーム業界にとって衝撃的だったのは、中国ゲーム大手・ネットイースゲームズが同社に100%出資していたことだ。
中国のゲーム会社は近年、日本市場への攻勢を強めている。背景にあるのは、中国で強まるゲーム規制だ。
オンラインゲームを配信する際に当局の認可が必要だが、昨年7月以降、認可された作品は1本もない。苦境に立たされたゲーム関連企業の倒産は1万4000社にのぼるとの報道もあった。しかし、この数字自体は中国にとって大したインパクトではない。
進出を加速させる中国企業の狙いは?
日中を拠点にゲーム開発に携わるグラティーク代表の高橋玲央奈氏が言う。
「そもそも中国ではゲーム関連企業が26万社もあるといわれており、いくら国内市場が大きいとはいえ多すぎます。これから淘汰が進むと思いますが、良質なゲームを作っているのに海外進出していない企業もまだまだ存在します。『今年は日本に進出する年にする』と言っている会社もありますね」
中国企業の海外進出が加速しそうだが、10年以上、日中間のゲームビジネスに携わってきた飯島剛氏は「必然の流れ」だと言う。
「4年前に新作の認可がストップした際にも、中国産のゲームが日本市場になだれ込んできました。中国市場はリスクが高すぎるので、海外を目指すのは当然です」