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アプリで出会った彼に無理して趣味を合わせた20代女性。「読書デート」が地獄に

コラム

かなりのハイスペックだった相手

 朱莉さん曰く、Mさんはかなりのハイスペックだったようです。

県庁勤務で、大学も国立卒の高学歴。年齢も私の2歳上でちょうどいい。おまけに顔も整っていて、シャツにアイロンがかかっていて、爪もきれいで清潔感もありました。女友達に話すと『マッチングアプリで、そんな人と出会えるなんて、超優良物件!』と言われるほどのスペックでした」

 久しぶりの新しい異性とのデートに気合が入ったという朱莉さん。Mさんが好きだと言うカズオ・イシグロや、三島由紀夫など、普段読まないような作家の本も読んでいったそうです。

彼に気に入られたくて読んだカズオ・イシグロ

読書

「Mさんから『一緒に読書会をしよう』という話があり、お互い課題図書を決めると、彼が持ってきた本は聞いたこともない海外の小説家の小難しい小説でした。彼から読書好きに思われたいばかりに、私は内田百閒の作品を持って行ったのですが、あまり話も盛り上がらず……。ちょうどお花見シーズンだったので、2人で桜を眺めて帰宅しました」

 その時、次回の約束も決めていたといいます。一見、順調そうに見えるつきあいですが、交際には至らなかったそうです。何が原因だったのでしょうか。

「次回も読書会をやるつもりで課題図書も決めていました。でも、緊急事態宣言が発令され、一旦、次のデートはキャンセルになりました。その後、彼からは『仕事が忙しい』というメッセを最後に、連絡が来なくなりました。それ以降は、自然とフェードアウトしました」

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