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女性の当選者は1割未満。衆院選でわかった日本政治の“後退ぶり”

ビジネス

ジェンダー平等政策を掲げた立憲民主党

 立憲民主党は民主党時代から選択制夫婦別姓を推進し、衆院選でもジェンダー平等を掲げました。そうした理由から、保守的な考えを持つ有権者から強く反発される傾向にあります。とりわけ、女性議員はその風当たりが強いようです。

 例えば、2016年に蓮舫議員が民進党代表に就任すると、二重国籍疑惑が浮上。対応に追われました。それが尾を引き、2017年の東京都議選は大敗北。引責辞任しています。

蓮舫

2016年に民進党の代表に選出された蓮舫議員が、代表就任のあいさつをする様子

 山尾志桜里議員(当時)は、国会で「保育園落ちた、日本死ね」と題した匿名ブログを紹介して脚光を浴びました。そこから待機児童問題に奔走。そうした活躍ぶりが評価され、2016年の民進党結党時には政調会長に抜擢されました。

世間は女性議員の不倫には厳しい?

山尾志桜里議員(当時)

民進党の結党大会後に囲み取材に応じる山尾志桜里議員(当時)

 しかし、直後に山尾議員に不倫報道が出ます。不倫を週刊誌にすっぱ抜かれる男性議員は少なくありませんが、女性議員と比べて党内処分は甘く、世間の目も寛容です。女性議員の不倫には厳しい傾向があります。女性に対する風当たりの強さは、与野党を問いません。また、立場の高低も関係がないようです。

 2017年の衆議院議員選挙では、小池百合子都知事が希望の党を結成。自身は出馬しませんでしたが、将来の女性総理と目されていたこともあり、将来的に国政に進出するのではないか?とテレビは持て囃しました。

 そうした状況から、「都政に専念するべき」との声が都民から噴出。その結果、衆院選で惨敗しています。敗戦後、小池都知事は「(都知事選や都議選の勝利で)ガラスの天井を破ったかなと思ったが、鉄の天井があることを改めて知った」と口にするなど、女性が政治家として活躍する難しさに触れています。

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