スマホの「SIMロック」が原則禁止に。Androidユーザーには注意点も
2021年10月1日から携帯電話の「SIMロック」が原則禁止となった。「SIMロック」は、端末を購入した通信会社以外のSIMの利用を制限する仕組みのこと。これはユーザーにとってどんな影響があるのだろうか? 本記事ではメリットと注意点について解説する。
SIMロックをめぐるこれまでの流れ
2010年代前半までの携帯電話は、SIMロックによって強い制限を受けていた。たとえば、ドコモで購入した端末はドコモでしか使うことができないケースが多く、もしauに乗り換えたい場合は新たにauで販売されている端末を入手するのが一般的だった。
この仕組みが大きく変化したのは2015年。総務省によってSIMロック解除が義務化され、購入後、一定期間が経過すればSIMロック解除が可能になった。その後、2019年には一定の条件を満たした場合は購入後の即時ロック解除が可能になるなど、徐々にルールが変化してきた。
そして、この10月からは、ついにSIMロックが「原則禁止」となった。総務省が策定した『移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン』によると、賦代金の不払いを防止するのが困難と認められるケースなどでは例外的にSIMロックが認められる場合があるとしているが、基本的にはSIMロックがかけられていない状態で端末が販売される。
通信会社の乗り換えがラクになる
SIMロック原則禁止のユーザーにとっての最大のメリットは、「通信会社を気軽に乗り換えられる」という点だろう。
これまでは、現在使っている端末のまま他社に乗り換えようとすると、「SIMロック解除が必要なケースかどうか」「必要な場合は自分の端末が解除可能な状態か」「どうやって解除手続きをするのか」などの確認が必要になった。
一連の流れを経験してみるとさほど難しいことではないものの、「面倒くさい」という印象を抱き、乗り換えに二の足を踏んでいたユーザーも多いのではないだろうか。
面倒な作業が減ったことで、自分に最適なプランを求めて乗り換えをしやすくなったのはありがたいことだ。