洗っても臭い私の服。何度も蘇る「ゾンビ臭」の洗い方をプロに聞いた
どうして「塩素系漂白剤」ではNGなの?
ここでふと疑問が。大貫さんはつけおきに対して粉末・液体とも「酸素系漂白剤」を推奨しています。しかし、漂白剤にはプールのような匂いのする「塩素系」も多いです。どうして「塩素系」ではいけないのでしょうか。
「塩素系漂白剤は、確かに漂白力は強いですが、衣類へのダメージも強く、毛・絹・ナイロン・アセテート・ポリウレタンの繊維には使用できません。また、衣類の色柄まで白くなってしまうため、白物の衣類にしか使用できません。塩素系漂白剤と比較すると漂白力がおだやかで、色・柄物にも使うことができるため、普段のお洗濯に使いやすいのは、酸素系漂白剤です」
ゾンビ臭を生み出さない適切な洗濯方法は?
ここまでの大貫さんの解説で、ゾンビ臭を取り除く方法はよくわかりました。しかし、あのニオイ、もう2度とかぎたくありません。今後ゾンビ臭を生み出さないためにもどんな風に洗濯すれば良いかについても聞きました。
「洗濯で汚れをしっかり落とすことが大切です。まずは目立つ汚れには前処理をすることです。エリ袖の汗よごれ、皮脂の汚れ、化粧品などの汚れ、泥汚れ、食べ物のシミなど気になる汚れには、その部分に液体洗剤を最初に塗布しておいてください。ただし、血で汚れた場合は、液体洗剤ではなく、先に40℃以下の水ですすいだ後、液体洗剤、もしくは液体酸素系漂白剤などを塗布するようにしてください」
また、当然のこととして洗濯機への詰め込み洗いは禁物で、洗濯機容量の7~8割が最適とも。洗濯機に洗濯物を詰め込んでしまうと、水の中での洗濯物の動きが悪くなり、洗浄力が低下してしまいます。さらに、その入れ方にもコツがあるとのことです。
「ニオイの気になる肌着・靴下などは『裏返しのまま』洗ってください。皮膚と接触している衣類の内側のほうが、汚れが多く付着しているため、洗濯機の水流や他の衣類との摩擦によって汚れ落ちがアップします。
また、汚れている衣類ほど洗濯槽の下に入れてください。洗濯槽の下部ほど水流・機械力が強いため、汚れや匂いの除去力がアップします」