110円カルビを廻転レーンで食べる焼肉店。運営に聞く、おすすめメニュー
テーブルやカウンターに座り、レーンに運ばれたものを食べるお店といえば何? と聞かれたら、「回転寿司!」と誰もが答えるだろう。それがもし、焼肉だったら驚くのではないだろうか。
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回転寿司に関して帝国データバンクの調査によると、2020年度の回転寿司市場は前年度から約3%減少の7,200億円にとどまる見通しで、これまで好調だった回転寿司市場が、初めて縮小に転じる可能性が高くなったと記載している。
そこに現れたのが1枚110円からお肉が食べられる「廻転レーン焼肉いっとう」。まさに回転寿司ならぬ廻転焼肉だが、オープンしてから売上が好調だという。バイキングレストラン「すたみな太郎」などの運営会社で、なぜこのアイデアが生まれたのか? 株式会社江戸一営業企画部・大谷修一氏に聞いてみた。
廻転焼肉が生まれたきっかけ
2021年7月16日、埼玉県上尾市にオープンしたばかりの「廻転レーン焼肉いっとう」。廻転焼肉が生まれたきっかけはどのようなものだったのだろうか。
「コロナ禍での営業となるため、非接触での運営を意識したことがきっかけです。企画から完成までの期間は1年半くらいの時間を要しました。そして、高品質で美味しい焼肉をよりリーズナブルな価格で安全、安心にご提供することを第一として考えています」
また、上尾市にオープンさせた理由として「車の交通量や駅から近い立地などを考慮しながら選定いたしました」と回答。
なぜお肉が110円で食べられるのか?
いっとうの競合が焼肉か、回転寿司なのかを聞いたところ、大谷氏はこのように語った。
「どちらもメインの競合になります。また、定額制の食べ放題の焼肉店とは異なり、1皿110円からさまざまなラインナップを用意しているため、お客様のご予算に応じて焼肉を楽しんでいただけるところが強みです」
しかし、なぜお肉が110円で食べられるのか気になるところだ。この問いに大谷氏は「既存店の購買力をフルに活用し、品質の高い商品を安価にご提供させています」と答える。
いっとうの客単価は1600~2500円ほどだというが、マルハニチロによる「回転寿司に関する消費者実態調査2021」では客単価平均1556円だった。若干焼肉のほうが高くなるが、金銭的には、廻転焼肉も回転寿司と同じような感覚で食べているのがわかる。