多くの人が勘違いしている「日本人が英語ができない」2つのワケ
英会話ではなく、何を学ぶべきか?
英会話をするには、相手の言っていることがわかり(=リスニング、文法力)、それを判断して、自分の言いたいことが言える力(=ライティング、文法、発音)ができること、というのが大前提になるのです。
多くのオンライン英会話は「1レッスン25分」ですね。仮にこれを30分だとみなしたとしても、500時間に到達するには1000回、レッスンを受けなくてはなりません。それだけでも気が遠くなるような時間が必要になります。しかも、相手の言っていることが理解できる力がない状態、自分の言いたいことが言える力がない状態で、どんなに頑張ってオンライン英会話に1000時間費やしても、無駄になるかもしれません。
「英会話」はアウトプットの場です。先にインプットしたものがなくてはアウトプットはできませんね。
私は、自分のクライアントさんには「まずは中学レベルの英文法をしっかりやり直すこと」をお勧めしています。中学レベルの文法を復習する際に、よく出てくる「文法用語」もおさらいしておきましょう。「形容詞と副詞って、何が違うんだっけ?」「動名詞と不定詞の使い分けは?」というような文法用語です。
忙しい社会人が英語を勉強するには?
中学生の頃はあいまいな理解だったことも、大人になってからだとすんなり理解できることもあります。実際、私が関わったクライアントの多くは「確かにこういうことを習った気がするけど、今回やり直すまで、すっかり忘れていました」「うろ覚えだったことがクリアになりました」と言われる人が多いです。
文法用語を覚えておくと、何か調べたいときにその単語、単語ごとに調べるのではなく、「動名詞 不定詞 違い」のようにより幅広い検索ができるようになり、学習効率が一気に上がります。
忙しい社会人が、これから500時間、1000時間を英語に費やすのならば、まずは文法、語彙力で基礎を固めながらリスニング、リーディングに取り組み、ライティング、発音、最後にスピーキング、つまり英会話が“王道ルート”と言えます。
英語に触れるのが初めての子供の学習と違って、大人は、そもそも知らない単語は聞こえませんし、書くことができないものは話せないのです。さて、あなたは英語が話せるようになるだけの「時間」と「質」をクリアできているでしょうか?
<TEXT/ビジネス英語トレーナー そのはたちえこ>