少子化でも売れすぎて品薄に。「ネスレ ミロ」が2度も販売休止になった理由
ミロのパッケージに込められた意味
パッケージには国ごとに細かな違いもある。
「コンセプトは共通していますが、国や文化に合わせ、人気スポーツの違いなどを反映させた形で図柄を配置しています」
こうした細かい違いはあるものの、ミロは日本では50年近く発売当初に使用していたキャッチフレーズ“強い子のミロ”のコンセプトを曲げず、商品展開を続けてきた。今後の展望はどのように考えているのだろうか。
「何か奇をてらったり、新しいことをやろう、というのではなく、ずっとぶれずにコンセプトを曲げず製品を作ってきました。現在もミロは子どもを中心としつつ、家族の健康維持に役立てていただくことを主眼とした飲み物です」
少子化が進むことに不安は?

「ネスレ ミロ オリジナル 240g」「ネスレ ミロ オリジナル スティック 5本」
しかし、少子化が進むこの時代に不安はないのだろうか?
「そういったリスクもあると認識していましたが、そのようななかでこの度、SNSなどを契機に、子どもだけでなく、大人にも楽しんでもらっている。これは非常にいい傾向だと考えています」
消費者からは、持ち運びたい、懐かしいから飲んでみたいという声も増えているそうだ。
「ちょっと飲もうとするには240gの大袋は手が届きにくい。そこで『ミロスティック』という1杯分がスティックに入った新しい製品も展開しています。ブランドコンセプトはぶれず、お客様の思いを出来るだけ汲み取って活動していく。そしてお客様にミロの魅力を改めて知っていただきたいと思っています」
<取材・文/柳洋>