YouTube400万登録!水溜りボンドが伝えたい「無理しなくてもいい」処世術
「したい」を明確に。信頼と実力を
――新生活が始まり、社会人経験が浅い人の中には、競争社会の中で疲弊している人たちも多い印象です。
カンタ:インターネットが発達して、なんでもかんでも数字で出るようになったし、昨日まで有名じゃなかった人がいきなり有名になるとかもあって、評価されることが増えましたよね。
トミー:数字が並んでしまうことで、競争社会に見えちゃうのは事実でしょうね。
――おふたりは競争社会と、どのように向き合ってきたのでしょうか。
カンタ:うーん……僕は意外と数字をストイックに追うこと自体は嫌いじゃないタイプなんですね。でも、根本的に自分が何をしたいか、できるかを持つこと、それに対して自分ができる最大値で取り組むことが大切なのかなと思います。
だから、僕の場合は、再生数とか目に見えてわかる数字を追い求めるよりも、動画を見て笑ってくれる人が何人かいたら嬉しいです。
トミー:見えている数字ってそもそものパイの数にもよるし、短期的なものでしかないと思うようにしています。結局のところ、最終的には積み重なった信頼と実力が大切ですから。やりたいわけではないのに、数字を追うことがしんどいなら無理しなくていいと思います。
「やりたいこと」を見つけるには
――一方で、いまいち自分の軸を見つけきれていない人も多いように思えます。そもそもやりたいことってどうやって見つけるべきなんでしょうか。
カンタ:興味を持ったことに向かって突っ走ることが大切かなと思います。僕の場合、大学ではエンタメが好きだったので映像系の学部に入学して、お笑いが好きだったからお笑いサークルに入りました。
その結果、2つが掛け合わさったYouTubeを始めることになったんですね。今思うと自分の好きのアンテナに敏感に自然と反応していたら、気づかないうちに時代の波に乗れていたんです。
――なるほど。では、その好きなことが見つかるまでに意識すべきマインドとはなんでしょう?
トミー:頑張り方を知ることですかね。僕、浪人して大学に入学したんですけど、浪人するまでってほとんど勉強をしてこなかったんですね。でも、浪人していた1年間は「もうこれ以上できない」というくらい死ぬほど勉強してみたんです。でも、第一志望に受かることができなかった。
そのときに「MAXで勉強したところで、勉強という分野で突出することは無理なんだな」って気づかされました。一方で、最大値までの努力はした結果、頑張り方というのはわかったんですよ。だから、いろんな経験で自分の限界値までいくことで、自分の好きなことをやる時にも役立つんだろうなと思えました。
<取材・文/於ありさ 撮影/林紘輝>
【水溜りボンド】
カンタとトミーによる二人組動画クリエイター。ドッキリ、実験、検証、都市伝説、料理などジャンルにこだわらず、自然体で動画をつくりあげていく。冠ラジオ番組やテレビ番組、雑誌の連載などYouTube以外でも活躍