入社して半年が勝負。ハーバード大学院卒の“暗記の達人”が教える「一歩先を行く仕事術」
仕事関係の書籍を片っ端から購入
私は初めて社会人生活をスタートしたとき、広報部門に配属されました。もちろん、その業界に入ったのも、組織に入ったのも、広報を専門職にするのも初めてのことでした。いわゆるOJTで、上司や先輩から仕事の仕方を教えてもらいましたが、やはりそれだけに甘んじてはいけないと思い、独自のインプットも行いました。
広報関係の書籍は書店にあるものを片っ端から購入し、Amazonでも評価の高いものを買って、最初の3か月で20冊ほどは読みました。また、宣伝会議が行っている広報担当者養成講座という計10回のシリーズのセミナーにも参加しました。
第一線の講師陣から、日々の業務を行うだけでは十分に把握できない広報の全体像の解説や各テーマにおける他社の事例紹介などもあり、初めのインプットとして役立ったと思います。講座のなかで聞いた内容から刺激を受けて、業務に応用させたものもいくつかあります。
予算がない中、動画発信をスタート
さらに、日本パブリックリレーションズ協会が行う資格試験を受験し、「PRプランナー」の資格認定も取得しました。 業務のなかで実践的なアウトプットは行っていましたが、資格試験のように第三者からの客観的評価を受ける理論的なアウトプットの場も持つことで、学んだ内容をより体系的に定着させられる機会になりました。
業務に必要な知識や情報を、書籍、講座、資格などを通して徹底して理論的にインプットすることと、その暗記したものを、すぐさまいかして業務ですぐにアウトプットすることで、インプットとアウトプットの相乗効果が高まり質・量とも向上するのです。
また、「時代の変化のスピードに上司がついていっているわけではない」という観点から、自分が学習したものを新規事業にするという試みも入社1年目から行いました。
その1つがYouTubeの公式チャンネル開設と、動画による情報発信です。それまで広報部門として、公式サイトや公式ブログでの情報発信は行っていましたが、動画については手がつけられていない状態でした。そのための予算もない状態でしたが、海外ではYouTubeによる動画発信が社会的に注目され始めた時期です。
そこで、YouTubeによる動画発信を提案したところ、トップである会長からもゴーサインが出て、すぐにスタートさせることになりました。