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デスクワークばかりの大人が気づかない「座りっぱなし死」のリスク

暮らし

 軟膏である程度の症状は治ることが多いですが、問題は痔核にあるのではなく、腹圧がかかりすぎることですので、仕事中座りっぱなしという状態をなんとかすることこそが必要なのです。

 それでは、長時間座りっぱなしのデスクワーカーが、このようにならぬよう注意できる予防対策はどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものを3つあげさせていただきます。

1時間以内に1回は立ち上がろう

背伸び

 まず、第1の予防は、1時間以内に1回は立ち上がることです

 筋肉の強張りが軽減されますし、座っていることによる腹圧も解除されます。可能であれば、席で立ち上がるだけではなく、お手洗いやお茶でも買いに自販機まで足を運びたいところですね。

 歩くことにより、第2の心臓と言われているふくらはぎの筋肉が収縮し、下腿から血液を押し上げてくれるでしょう。

最大の予防は早く帰ること

 第2の予防は、十分な水分摂取です

 汗をかいていなくても、むくみがある人は血管内脱水を起こしていますので、しっかり水分を取ることで、体に血液を循環させることができます。

 第3の予防は、職場環境に関するものです。

 座るだけでなく、立っても仕事ができるよう、スタンディングデスクを会社で揃えてもらうことや、オフィス内では通勤時やクライエント訪問時に履いているような革靴やヒールではなく、もう少しリラックスしやすい内履き的な靴を、許してもらえるといいでしょう

 こう考えてみると、大切なのは、仕事中、定期的に立ったり歩いたり、または、座る姿勢を変えたりすることなのかもしれません。

 つまり、姿勢に関しての選択肢を持つということです。しかしそれよりも、早く仕事を終わらせて会社から出ることこそが、さまざまな健康リスクを減らしてくれるのではないかと思わずにはいられませんでした。

<TEXT/武神健之>

医学博士、産業医、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。20以上のグローバル企業で年間1000件、通算1万件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を行っている。著書『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教える メンタルが強い人の習慣』(PHP研究所)発売中

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