東京ホテイソンが語る、霜降り明星と第七世代「オレらが入っても無理ですよ、勝てない」
2017年からネタ番組の常連となり、備中神楽から着想を得た独特のツッコミで注目を浴びたお笑いコンビ、東京ホテイソンのたけるさん(25)とショーゴさん(26)。
テレビで人気となったのは、2019年から広く知られるようになった「お笑い第七世代ブーム」の少し前。結果的に、「6.9世代」とも称される微妙な立ち位置となった。
そんな彼らは、今どんな思いで活動しているのだろうか? 前編では、コンビ結成エピソードや漫才スタイルが確立するまでの経緯などについて話を聞いた。後編では、第七世代ブームによる苦悩、コンビの解散危機、今後の展望など、さらに二人を深掘りしていく――。
「6.9世代」からもはじかれた
――お二人がテレビに露出し始めた2017年~2018年中盤あたりまでって若手にとって微妙な時期だったと思うんです。賞レースでは中堅の芸人さんが優勝していて、「第七世代」の波がくる前でしたよね。
ショーゴ:オレらと、パーパー、きつねの3組が「6.9世代」とかって言われてるんですよ。ギリ第七世代じゃないって意味で。ただ、オレら以外の2組は『有吉の壁』に出てたりとか、それなりに売れてるんですよね。
たける:めちゃくちゃ「取り残された」って思いましたよ。「6.9世代」からもはじかれたのかっていう。
ショーゴ:それもあって余計な希望も抱かなくなって。今はもう「ダウンタウンさんみたいになってやる!」っていうような気持ちはなくて、「とりあえず飯食えればいい」と思ってます。
たける:今は第七世代って言われてる端っこで、「ずっとテレビ出てるヤツいるな」ぐらいでいいよね。すぐに結果が出なくても10~20年後先に勝てばいいじゃないですか。そういう意味で、目指してるのは千鳥さんとかの路線です。
「第七世代」はこの30年で一番大きな出来事
ショーゴ:千鳥さんとかサンドウィッチマンさんとかね。焦らず、着実に結果を残していきたいなと。この30年で一番大きな出来事だと思うんですよ、第七世代って。これまでも、テレビ番組発信の「ボキャブラブーム」「ネタ番組ブーム」はありましたけど、(霜降り明星の)せいやさんみたいに“個人の発言”がブームをつくるなんてことはなかったと思うんです。それが、もう2年持ってる。第七世代の番組にオレらが入っても無理ですよ、勝てない。
たける:ネタ番組だと第七世代のくくりなんですけど、ほかで呼ばれないですからね。唯一、BSスカパーの特番『スカパー! シン・テレビ王決定戦!』に呼ばれたくらいで。
ショーゴ:出演メンバーを見たら、僕らとトム・ブラウンさん、紺野ぶるまさん(そのほか、ゾフィー、ザ・マミィ)……。どう考えても「世代違うだろ」っていう(笑)。
たける:しかも、その収録の裏で『アメトーーク!』の「さんま師匠vs第七世代」の収録があったんです(笑)。「やっぱそういうことか」と思いました。でも、今は「それでいいんじゃないか」ってプラスに捉えてます。活躍している人たちにしたら、変に「第七世代」って言われてしんどい部分もあると思うんですよ。だから、僕らはちょっと外れたところにいて、徐々に上向きになっていけたらいいなって。