365日短パンの社長が語る、SNS発信の重要性「まずは実名でやるべき」
春夏秋冬と季節も問わず短パンで過ごす“短パン社長”の異名を持つ経営者・奥ノ谷圭祐氏。アパレルブランド「Keisuke okunoya」や渋谷区神宮前にあるサブスクリプション型ワーキングスペース「TANPAN LAB(短パンラボ)」を運営しているほか、手広く事業を展開。ジャンルを問わず精力的にビジネスを展開している。
7月に著書『ヒト モノ カネ すべてうまくいく会社をつくる 短パン社長のお悩み相談室』(KADOKAWA)も出版。10年以上にわたりブログをはじめSNSを更新し続けるという、バイタリティにも満ち溢れた“短パン社長”こと奥ノ谷氏にこれまでの歩み。そして、若手のビジネスパーソンに向けたアドバイスをもらった。
“短パン社長”の本業は何なのか
カレーやコーヒー、ビールといった食品の販売、さらには米作りにもたずさわる奥ノ谷氏。まずはじめにどこが事業の核となっているのかを尋ねた。
「どれも大切です。外からは“多角化経営”といわれるけど、正直なところそうした意識は持っていないんですよ。ボクの会社は事業部を分けているわけでもなく、スタッフが適材適所でそれぞれ活躍しているので『楽しいものをビジネスにしよう』という思いが核になっているかもしれません」
父親から会社を受け継いで、2014年に自分のブランド「Keisuke okunoya」を立ち上げる。それからSNSを活用し始めたそうだ。
「世間的にSNS上でじかに商品を販売する人がほとんどいなかった頃からFacebookのコメントで注文を受けていましたが、反響が大きくなってきたのでツイッターやインスタグラムも開設してみたら対応しきれないような状況に。そこで2017年頃からECサイトを運営できる『STORES』を利用するにようなりましたね」
手掛けたカレーはオンエア前に即完売
食品に関する事業を始めたきっかけは、元サッカー日本選手の前園真聖さんと一緒に出演していた通販番組『ダイバイヤー』(フジテレビ)だったという。
「番組では、前園さんとそれぞれ食品をプロデュースすることになったのですが、その中でボクがオファーされたのがカレー。というのも、そもそも10年以上にわたり毎日更新し続けているブログやSNSで、ボクが『カレーが好きだ!』と公言していたからです。『こんなおいしいお店があるよ』とつぶやいていたら『どこにあるんですか?』と聞かれるようになり、いつの間にか『短パン社長=カレー』みたいなイメージがついていきました。
実際に『短パンカレー』を作ったんですが、当初は番組側がボクの力をあんまり信用していなかったのかな。オンエアの前に売り出すことになったんですよ。ボクは『放送後に商品を売り始めたほうがいいですよ』と提案したんですけど、スタッフの人から『2000食用意しているので大丈夫です』と念を押されましたね。ただ、結果的にはオンエア前に完売してしまい、そこから食品の事業を本格的に手がけるようになりました」