面接官が遭遇した“残念な人”の特徴とは…老舗メーカー人事課長に聞く
転職は「スタンス」より「スキル」を重視
――転職活動ではどのように振る舞いを変えれば良いでしょうか?
西島:社会人になると、学生よりたくさん経験が積める分、スキルをどの程度持っているのか、どれくらいの期間で戦力として対応できるようになるかを重要視していきますね。加えて、やはり年齢を重ねていく分、ポテンシャルで見るのは小さくなってしまうので、いかに早く即戦力になるかって目線で見ています。
――なるほど、即戦力になるためにも、自分のスキルや経験を堂々とアピールしていけばいいのですね。
西島:そうですね。「スキル」と「スタンス」の割合は、年齢と共に変わってきます。たとえば新卒22歳で営業職をスタートする人が、5年、10年と経験を積むと一定のスキルが身につきます。転職、もしくはキャリアチェンジで入ると、スタート地点が新卒と比べると短い期間で求められる戦略レベルが高くなる。つまり、求められるレベルに達するにはより鋭角での成長が必要になってきます。
僕がリクルートキャリアに中途で入社した際、「君は同世代に何年で追いつくの?」と問われました。まさに、先に入社している人材よりもより早く成長しないと追いつけないということです。新卒は「スタンス」重視で見られるけど、だんだん割合が変わってきて、最後には「スキル」のほうが大きくなるイメージ。なので歳を取るとキャリアチェンジがしづらくなると言われているのかと思います。
進む方向性を決める
――転職をするのに年齢は関係ありますでしょうか?
西島:関係ないと言いたいのが本音なんですが、20代ではいろいろなことに挑戦して、どんどん失敗を重ねれば良いですが、30代では自分の方向性をある程度決めたほうがやりやすいと思っています。
20代と30代ではキャリアの積み方が異なると思っています。たとえば人事やプログラマーなど業種を決めていたら業界はある程度変更が可能。僕の場合だと、30代以降はもう人事で生きていこうって決めていて、前にいたIT業界とは全く違う製造業に転職しました。
もちろん30代から未経験でやれるものも探せばありますが、全く未知の世界を探すよりも、どんな山(業種)に登るかは20代のうちに決めたほうが良いと個人的には思います。