ビデオ会議に“距離”の概念?異色の「リモート朝活」に参加してみた
新型コロナウイルスの影響によって、リモート会議やリモート飲み会といったウェブ会議ツールを使ったコミュニケーションが身近なものになりました。Zoom、Microsoft Teams、Skypeなどさまざまな種類がありますが、今後は用途によってベストなツールを選択できることが求められるでしょう。
そこで今、IT業界を中心に話題となっているツールに「SpatialChat(スペイシャルチャット)」があります。なんでも、いままでとは違ったコミュニケーションを図れるとか。
今回はこのツールを使いながら、その機能や使い道を紹介していきましょう。
最大の特徴は「距離感」を取り入れたこと
一般的なウェブ会議ツールは、参加者がフラットに並んでいます。そのため、ひとつの話題を共有することはできても、同時多発的に会話するには音が重なってしまうので向いていません。いつのまにか一部の人が会話して、他の人は聴衆になってしまった、という経験をした人も多いのではないでしょうか。
その点、SpatialChatは、リアルで会ったときのような距離感を作って会話ができるのです。
まず、画面のつくりが「Spatial(空間)」の名の通り、空間が用意されているような設計です。そこに参加者のアイコンが点在します。映像が映っているのが私(筆者)で、もうひとつのアイコンが友人です。見慣れないのでやや戸惑いますが、イメージとしては会場全体を上から俯瞰しているような視点になります。
そして、自分のアイコンを動かしてみると、これは新感覚! 距離の近いアイコンの声は聞こえて、逆に遠ざけると音が聞こえなくなるのです。
画像だけだとわかりにくいですが、距離に合わせてボリュームが大きくなったり小さくなったりするんです。
思えば、ある程度人数がいるときの会話って、徐々に話が分散してグループができていくものなのに、Zoomなどではそれができなくて、窮屈な感じがしませんでしたか?
そんな距離の取り方がSpatialChatなら可能というわけです。空間がベースになるので、スマホの小さい画面よりも、デスクトップのほうが使いやすいでしょう。