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コロナで増える非正規の雇い止め。もらえる給付と対策は?

学び

 新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、解雇や雇い止め、またその見通しがある労働者が5月21日時点で1万835人になりました。

貧困

※イメージです(以下同じ)

 これは加藤勝信厚生労働大臣が翌日の閣議後会見で明らかにしたことですが、非正規雇用の雇い止めなどは厚生労働省も実態を把握していないそうです。

 前回の記事に引き続き非正規雇用の改善など、労働者の問題に取り組む総合ユニオンの青木耕太郎共同代表に、実態と助成金制度などの解決策について伺いました。

コロナで相談者は1日平均30人に

――コロナ禍での非正規雇用者の実情はどうなっていますか。

青木耕太郎(以下、青木):ユニオンのメールや電話での相談者はコロナ禍で1日平均30人になりました。そのうちの8割が派遣やバイトなどの非正規雇用者です。

 リーマン・ショックの時は、製造業の派遣会社の打撃が大きかったのですが、今回のコロナは、飲食や小売り、学校関係をはじめとして、さまざまな業種に広がっている傾向があります。

解決への道は3つ

青木耕太郎

総合サポートユニオン共同代表の青木耕太郎氏

――リーマン・ショックをきっかけに派遣切りが社会問題になりました。根っこにあるのは、派遣先の仕事があるときだけ派遣会社に雇用される「登録型派遣」です。労働局などに出向いても、解決にならないという声もききます。

青木:労働局は会社との間に入って助言やあっせんをしてくれます。でも、あくまでもあっせんなので、解決につながらないことが多いです。解決するには、

① 個人で闘う
② 労働組合に入って交渉する
③ 弁護士に依頼して司法の場で争う

 という3つの選択肢があげられますが、①はしんどい、③は弁護士費用が発生する、というわけで、ベストは②でしょうね。

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