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アプリで驚異の集客。居酒屋「博多劇場」にリピーターが多いわけ

ビジネス

成長の裏には人財教育にあり

博多劇場

屋台屋 博多劇場で働くアルバイトの様子

 屋台屋 博多劇場が支持され続ける大きな理由のひとつとして、現場で働く従業員を大切にしていることも挙げられる。居酒屋チェーンというとブラック職場のイメージも根強いが、「日本一のおもてなし集団」を掲げる一家ダイニングロジェクトは、人財に投資してここまで成長してきたと言っても過言ではない。

「看板男子女子総選挙に代表される店舗のイベントでは、接客する従業員が主役です。アプリ会員の一番多く見るところが、看板男子&女子の従業員を紹介するページなので、お店で働く人財をいかに大切にするかが、業態を成長させるのに欠かせないですね。アルバイト採用は大学1、2年生をメインにしていて、友達経由で紹介してもらうこともあります」

 アルバイトだからと軽視せず、仕事の達成感や成長を感じてもらうための取り組みを行い、真剣に人として向き合う。これは、一家ダイニングプロジェクトが創業から変わらない企業風土である。

「モチベーションアップのために、月に一度の店舗MTGを実施しています。賞賛や評価の場として行っていますが、アルバイト参加率は9割を超えます。また、『一家祭り』と『一家メンバーサミット』という年2回大きなイベントを開催しています。最優秀店舗を決めるためのプレゼンの場を用意したり、アルバイトにスポットを当てた社内アワードで表彰したりと、他の居酒屋では経験できない環境を屋台屋 博多劇場では提供しています」

1年で8~10店舗を新規オープン目標

博多劇場

アルバイトにスポットを当てた社内アワードの様子

 人財にフォーカスし、おもてなしを創業当時から追求してきた姿勢が実を結び、2020年3月11日に東証マザーズから東証一部へ昇格した。最後に今後の展望について伺ったところ、「どの飲食店も成し遂げていないことに挑戦したい」とし、次のように抱負を述べた。

「社会情勢を見ながらにはなりますが、今年は1年で8~10店舗を新規オープンさせ、まずは100店舗を目指したいと思います。他社とは違い、屋台屋 博多劇場は全て直営でやっているので、今後もフランチャイズなしでチャレンジするのを念頭に置いています。

 直営でやることは、それだけマンパワーもかかりますが、おもてなしの心を持った人財を育成するために投資は惜しまない。日本一のおもてなし集団になるべく、これからも邁進していきます」

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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