1年で会社を辞めた’19年入社組の本音「あまりにホワイトすぎて…」
“企業ブランド”よりも“意味づけ”を最重視
この傾向について、若者の就労に詳しい「ツナグ働き方研究所」の平賀充記所長はこう解説する。
「新卒社員のうち1年もたずに辞める割合は、毎年ほぼ10%程度。そのなかで’19年度入社組の特徴としては、“生き急いでいる”という印象があります」
その背景としては、デジタルネイティブである新卒社員のコミュニケーションの場が、社内からSNSへと変化したことが大きいのではないかと平賀氏は言う。
「彼らは、ネットで成功者のプロセスを知ったり、SNSやオンラインサロンのメンバーと自分を比べたりして『このままでいいのだろうか』と焦ってしまうんです」
さらに「現在の若者たちは、どこの組織に属するかよりも、“個”のブランディングに重きを置いている」と平賀氏は分析する。
内定先を9か月で退職。YouTuberに
普通の黒玉とかは年々その選手自体の能力変わるし次作は消えて良いけど、特定の活躍した試合を参考にしたFPと昔活躍した能力もりまくりのアイコニックは次作も引き継げるようにしてよくね?ムカつくんやけど
— ゆだぺち (@Yudape777) March 25, 2020
YouTuberのゆだぺちさんは、営業職に就いていた企業を9か月で退職。居酒屋でバイトをしつつeスポーツプレーヤーとして配信、広告収入を得ている。
「生活の安定を求めて入社したのですが、人間なんていつ死ぬかわからない。その意味では、本当の安定なんてないな……と思いました。
だったら、思い切って夢を追いかけようと。とにかく若いうちから稼ぎたかった。eスポーツは今、国内で急速に発展していて、いつかは巨大なビジネスになることを夢見ています。一攫千金を好きなモノで狙える、素晴らしい時代です」(ゆだぺちさん)
「昔は、大手企業に入れるなら部署はどこでもいい、といった“企業ブランド”重視で就職するケースが多かった。しかし今の新卒社員たちは、『自分は○○をしている』と周りに言えるような、“意味づけ”を重要視しています」(平賀氏)