時短出勤にしたら「社員がエステに飲み会三昧」新型コロナの思わぬ余波
職場の人たちはエステに飲み会三昧…
翔太さんはフレックス導入でもあまり得した感じはないようですが、彼のまわりにはやりたい放題の人もいるようです。
「事務の子が話してるの聞いちゃったんですが、ネイルサロン? とかって、平日の日中だと安いみたいですね。ここぞとばかりに、毎日ネイルとかエステとか入れてるみたいです。お気楽ですよね」
確かに、大体の店は混み始める平日夜より、平日昼はお得な料金設定となってることが多いです。
「でも、それならまだ可愛いものだし、むしろキレイになってくれるのは大歓迎なんですが、早い時間から飲みに行って、ハッピーアワーだけで済まずに結局遅くまで飲んで、連日ヘベレケになって、コアタイムの11時にも遅刻してるなんていう情けないヤツもいますね」
一度飲み始めると酔っ払うまで飲みたくなってしまう気持ちは分かるのですが、平日の昼から飲み始めて夜まで飲むとはツワモノですね。
「自分はできないんで、自由な感じで羨ましいですけど、ちょっとイラッとします(笑)。酒臭いですが、今のところ仕事はちゃんとやってるようなのでセーフですね」
やはり1人ひとりの感染防止が大事
翔太さんの会社は、以前よりフレックス制度の導入を検討しており、今回の新型コロナ対策での導入でパフォーマンスに影響がなければ、本格導入されるためのプラス要因になるようです。
しかし、翔太さんは「だから、飲んだくれてるヤツを見ると、勘弁してくれよ~って思います」と言います。フレックスを導入したとしても、そもそも外回り営業が多い翔太さんの立場はあまり変わらないのでは?
「いやいやフレックス導入は賛成ですよ。今回はコロナで満員電車を避ける目的が大きいので、混雑をよけるために早く帰ろうと仕事を残す人がいるんです。それだと困りますが、通常のフレックス導入ならみなさん残ってちゃんと仕事をこなしてくれると思うので、今の僕みたいにとばっちりを受けることはなくなるはずです」
今回の話にもあった通り、フレックスを導入しても通勤ラッシュを免れなかったり、サボったりする社員も出てくるのも事実。やはり1人ひとりの感染防止に対する意識を高めることが最大の予防対策といえそうです。
― 特集 新型コロナ・若者の憂鬱 ―
<取材・文/白戸ミフル>